【the arts desk】Metal Galaxyアルバム・レビュー

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オペラからビジュアルアートやゲームまで幅広く芸術を取り扱うサイトによるMetal Galaxymレビューです。

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CD: Babymetal - Metal Galaxy

ヘビーメタルとKawaii。その調和するはずがなく、深い困惑を呼ぶブレンド。

Katie Colombus著
★★★☆☆

私には理解が及ばない何かがBabymetalの二項対立に内包されている。可愛らしいJ-popとヘビーメタルの出会い。ピカピカで子供向けの跳ねるダンスと、スラッシュ。速弾きの上に甘い十代の女の子によるボーカル。

それはX Factorで全国民がSimon Cowellを怒らせたいが故に、観客が投票するようなもの。それはうまくいくはずのないものだが、更に混乱させる事に、彼女達は少なくとも幾らかのメタルヘッズ達を味方につけているようだ(SlipknotのCorey Taylor、Rob Zombie、Anthrax、Judas Priest)。普通であれば、彼女達を糞扱いすべきメタルヘッズ達を。

私自身の考えは、そのバンドによって引き起こされた確執の集塊に加わるものだ。男性が支配するジャンルを勝ち得て、その中で価値を納得させた存在であるブラックレザーとチュチュを着た３人の若い女の子達（Su-metal、Moametal、Yuimetal)を、自身の中の一部は喜んで受け入れたがっている。しかし自己の中の他の部分は、Kawaii女学生のコスチュームを着た十代に魅了される事は、気味悪く、搾取的だとも見ている。

最新アルバムであるMetal Galaxyでは、彼女達は少し成長（20歳）し、Yuimetalはバンドを離れた。そのエンターテイメント因子の高さは否定のしようがない。「Future Metal」がデュオを、ミューズ様式の衣を纏った新たな宇宙界へと打ち上げ、英語の歌詞が飛行に向けてシートベルトを締めるように伝える。カンナムスタイル・ダンスの奇妙な混血が「Da Da Dance」では飛び交い、ボイスディストーションと砕かれるようなギターを投下してくる。一方「Shanti Shanti Shanti」はボリウッドとブラストビートが注ぎ込まれたロック・マッシュアップだ。
「Oj Majinai」[訳注：原文ママ]は間違いなく私のお気に入りである。お気に入りとなった理由は、その曲から思い起こされるものが、過剰なウイスキーを消費し、全てがグルグルと回転しているケイリー[訳注：スコットランドの歌とダンスを中心とした祝祭]が、唐突に暗黒へと転換する様だからだ。しかしそこには間違いなくケルト的な何かがある — 具体的に何とは知らないが。
「Night Night Burn!」は、ほぼポップスで、メタルでは全くもってあり得ず、奇妙なことに、「Pa Pa Ya!!」(疑いようもなくNu-Metal-Kawaii印)と、特に「Kagerou」に到達する頃には、私は頭を前後に揺らしており、モッシュピットの中で暴れるのはどれだけ楽しいだろうと想像していた。
未経験の人にとって、Babymetalはあらゆるハードコアなメタルリフと恐ろしいボーカルを口当たりの良いものにしており、特筆すべきなのは咆哮と暴力的なノイズによる継続的な不快音がないという事だ。それは妙な二面性のコントラストであるものの、馬鹿げた程に人工的に作り上げられたものが、狂気的な手法で、予想だにされなかったニッチを明らかに切り開いてしまっている。それは見事な成功である。

ソース：https://theartsdesk.com/new-music/cd-babymetal-metal-galaxy

ふけいたんさん情報提供ありがとうございました