2014年11月18日火曜日

【GRAMMY.COM】Babymetal At Hammerstein Ballroom


Randee Dawn著 New York

決してティーンエイジの女の子達の力を見くびってはならない。より重要な事は、二人のギタリスト、ベーシスト、ドラマーからなる4人編成のバンドにバックアップされ、長いお下げ髪で赤いペティコートスカートに身を包んだティーンエイジの女の子達の力を決して見くびってはならないという事だ。

その誰にも止める事のできない力があなたの前に表れたならば、身を引き、- BABYMETALとして知られる - グループがその夜を切り刻んでいくのを存分に楽しむのが懸命だ。

BABYMETALとは一体誰だ?彼女達は日本人の女の子達(中元すず香 16歳、水野由結そして菊地最愛 15歳)で、そのファッションの一部はゴスとハラジュクスタイルに影響を受けたものであり、シンセ満載のJ-POPと本気でダークなスラッシュ的メタル(と時折ちょっとだけレゲエ)が混ざった音楽からなるトリオだ。そのプレハブ式バンドは海外で建設され、セルフタイトルデビューアルバムを2月にリリースし、「ギミチョコ!!」や「ヘドバンギャー!!」といった曲でLADY GAGAとアメリカのリスナー達、その双方を魅了した。

そして11月4日、彼女達は過去に記された全てのメタルのトリック(プラスそれ意外にも幾つか)をHammerstein BallroomにおけるNew York初パフォーマンスに持ち込んだ。どんな物でもBABYMETALは持ち合わせている。6フィートの爆炎?ある。花火?ある。ストロボライト?ある。長尺のギターソロや「全てのメタルの道はアメリカへと通ずる」といった誇張された神話的表現に満ちた巨大なLEDスクリーン?ある。重ねてある。

しかしBABYMETALのレディー達は決して楽器を持ちはしない(匿名のバックアップミュージシャン達が重責を担う)。その代わりに彼女達は堅く結ばれたグループとして二段式ステージから浮上し(この夜を通してメンバーはトリオ、デュオ、そしてソロとして歌う)、メインステージへとパッと表れ、ほぼ全て日本語で歌いながら、丹精したダンスルーチンで回り、動くのだ。すでにファン達は全ての言葉や正しいハンドジェスチャーのやり方を知っている - 言語の違いは壁ではなかった。

BABYMETALを説明すれば認知的不和が示される: キュートなティーンエイジの女子達がチョコレートを食べる事について超キャッチーなサビを歌っていると同時にハイパーマッチョなデスメタルの騒音が鳴り響く。しかしそれが機能しているのだ。そのレディー達は著しく見ていて楽しい存在で、ヘッドバングを呼ぶノイズから、踊れる激しいポップへと移行し (「ウ・キ・ウ・キ☆ミッドナイト」)、そして(彼女達にとっての)パワーバラード(悪夢の輪舞曲)へと進んでいく。

もしBABYMETALについて何らか芳しくない事があるとするならば、多少予定調和すぎるライブのようにも見受けられた事だ。(彼女達がファン達に高いキーキー声で会えて嬉しいと伝えた)最後に至るまでは観客とのインタラクションはない。しかし言葉の壁を鑑みれば理解出来得るかもしれない。しかし「ギミチョコ!!」をYouTubeのパフォーマンスを見ることとライブのパフォーマンスを見ることは実質的には同じである。また(訳注:そういったライブらしい)自然さの欠落は観客の反応を損ねてはおらず、時々に起こったクラウドサーフを止める事もなかった。

結局のところはBABYMETALの真の驚きとはこれであった: 振り付けされたキュートさの裏に横たわるのは、そのレディー達がハードにロックし、ラウドにロックしており、成すべき事をやり遂げているという事実だ。統計や購買力といった事に依らず彼女達がパワフルなのだ。そのラウド、赤裸々、怒りの特性を保ったまま、伝統的に「男」の音楽を転覆しているのだ。彼女達は女性だ。その咆哮を耳にするべし。

セットリスト:

BABYMETAL DEATH
いいね!
ウ・キ・ウ・キ☆ミッドナイト
悪夢の輪舞曲
4の歌
Catch me if you can
紅月
おねだり大作戦
メギツネ
ド・キ・ド・キ☆モーニング
ギミチョコ!!
ヘドバンギャー!!

アンコール:
イジメ、ダメ、ゼッタイ

(Randee Dawnはニューヨークを基盤としたエンターテイメントライターであり、New York Times、Los Angeles Times、Variety、NBCNews.com、そしてEmmy Magazineに寄稿している。彼女のショートフィクション作品は3:AM Magazineとポッドキャスト「Well Told Tales」に寄稿されており、The Law & Order: SVU 非公式キャンペーンの共同著作者でもある。)


18 件のコメント:

  1. オープンと同時に間髪いれず三本目ですか
    ベビメタのノンストップライブ並ですね

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  2. 翻訳ありがとう
    一般のかたの盛り上がり翻訳も期待してます

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    1. あっそれ観たい!
      屈強なメタルヘッズに起きたここ数ヶ月の心の揺らぎが垣間見えるやつがいい
      お願いします

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    2. 記事翻訳が落ち着いてからRedditの興味深いトピック等を訳してみたいと思います

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    3. ぜひよろしくお願いします。
      特にライブ見た方の感想とかを知りたいですね。
      よろしくお願いします。

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  3. 素晴らしい記事だと思う。いままで挙げられた内外含めてのBABYMETAL評のなかでもっとも核心を突いたレビューだと思う。スレ主さん、この記事を翻訳してくれてありがとう。

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  4. リクエストなのですが、良いでしょうか?
    http://www.strangethingsarehappening.com/babymetal-live-brixton-review.html

    以前、7月のロンドンライブを分析していたフリー記者(?)のブリクストンライブの
    レポートなのですが、前回の翻訳されていた記事がとても面白かったこともあり、
    機会があれば読んでみたいと思ってました。英語がわからないなりに読んでみたら、
    絶賛されてることは間違いないように思うのですが、もしどなたか翻訳してくださる
    方がいれば・・・と思います。
    よろしくお願いします!

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    1. 次にこちら翻訳してみますね
      リクエストありがとうございます

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    2. ありがとうございます。
      いつでもいいので、お時間があるときにお願いします。
      楽しみに待ってます!

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  5. リクエストです。お願いします。
    http://planetmosh.com/babymetal-o2-academy-brixton-london-081114/

    余計なお世話ですが大変だと思うのでアドセンスやアフィでお小遣い稼いでもいいんじゃないでしょうか
    いやほんとに余計なお世話ですね
    がんばってください毎日見に来ます

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  6. リクエスト
    お願いします

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  7. すいませんURL貼り忘れました
    http://babymetal.net/babymetal-article-j-ent-november-issue/

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  8. 翻訳ありがとうございます

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  9. 翻訳ありがとうございます。
    海外の記事が出たら今まであちこち翻訳探し回ってたけど
    次からは迷わずここでよさそうです(^ω^)

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  10. なるほど。
    もっとコミュニケーションとらなきゃ、つべで観るのと変わらないってことか。
    liveの意味がないと。
    解るし私もそれを感じたけど、難しい注文だなぁ。
    英語出来ないってのは本当にネックなんだよね。
    先を考えればぜひ英語を習得してもらいたいですね。

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  11. でも結論は「予定調和なのはどうでもよく、彼女たちはパワフルなのだ」ですから。
    確かにシング、ダンス、パフォーマンスと全てが全力なのをライブに見に行ってるという感覚なのでしょう。
    ヒット曲だけでお茶を濁す多くのアーティストと違い、日本語(日本語ですよ、彼らの多くは何言ってるのかわからんけどノッテいるってどんだけ~)でも大盛り上がりさせる唯一無二のバンドです。

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  12. 100%予定調和がべビメタの武器だけどね だからこそソニスを乗り超えられたって部分もあると思う

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  13. 「特性を保ったまま、伝統的に「男」の音楽を転覆しているのだ。」
    という締めが素晴らしいですね。

    THE ONE は男性ボーカル曲みたいな感じですが、
    それを完璧に歌いこなして、初回で5000人を大合唱させてしまうSU-METALの存在感とパワーは、男を超えてるって感じですね。

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