2014年11月20日木曜日

【J!-ENT】BABYMETAL: THE CONCERT EXPERIENCE

J!-ENTとは日本を中心にアジアのポップカルチャーを取り上げるサイト。
11月に刊行された2014年版の年報に掲載されたLAライブレポートです。
メタルメディアや他の音楽メディアとは明らかに感触の違うレポートが興味深い内容。
コメントでリクエスト頂戴した翻訳です。

(Su-metal、Yuimetal、そしてMoametalからなる)BABYMETALの全ては既に他のメディアに書かれている。だから私たちJ!-ENTは何か違った試みをしてみる事にした。Los Angels(Fonda Theatre)のBABYMETALコンサートに参加した人々のBABYMETALライブイベント初参加の体験を共有してもらおう!

 この7月、Su-metal、Yuimetal、そしてMoametalからなるBABYMETALとして知られる日本人によるコンセプトを掲げたグループが、ソールドアウトしたLos AngelsのFonda Theatreにてアメリカデビューを果たした。
 BABYMETALのパフォーマンスや、いかにして2014年に世界中で話題をさらう音楽グループとなったかを書いた多くの記事とは異なり、J!-ENTは初のBABYMETALコンサートを体験した人々の経験がどのようなものだったのかを探る。
 Los Angelsのコンサートに参加した人々から充分な数のコメントも集まった。そこから選んだ幾つかの異なるタイプの体験記をもってBABYMETALのコンサートがどのようなものだったのかを共有する。

BABYMETALコンサート体験記 #1: CHRIS K.
BABYMETALは僕が長らく見てみたいと願っていたグループだ。残念ながら僕の来日と彼女達のライブのタイミングが合う事はなかった。日本のグループやバンドを真に体験するにはホームグラウンドで見るべきと考えているが、今回のこの機会にもエキサイトしていた。BABYMETALにはいかなる意味においても期待を裏切られる事はなかった。

午後3時半頃に到着すると行列のはるか後ろに並ぶ事になったが、幸運な事にフロアの左側で視界も良好な位置につく事ができ、センターで起こる悪騒ぎからも逃れることができた。僕はライブコンサートを愛しているけれど、要はバンドを楽しみたいんだ。見世物の一部に自分がなる必要はない。

BABYMETALを素晴らしい物としている大きなパートは彼女達のサポートバンドだ。彼らは純粋に最高のミュージシャン達だ。Fondaの音響は素晴らしくはなかったものの、それでも彼らの熟練した演奏を味わう事ができた。そのバンドこそがBABYMETALをJ-POPのギミックとするか、正統なヘッドバングするロックグループとするかを分けるものだと言える。

女の子達は成すべき事を完璧にやりとげていた。J-POPのアイドル達がいかに若いかという事がしばしば言及される事がある。しかし彼女達のプロフェッショナリズムに受ける感銘は止まることをしらない。彼女達は恐れをしらない。彼女達は役割を把握している。ステージに登場し強烈なパフォーマンスを披露していた。

要するにそれは素晴らしい体験だった。願わくば近い内に、日本で現地ファンの情熱を感じつつ彼女達を見てみたいものだ。

BABYMETALコンサート体験記 #2: MARCO
Los Angelsでのコンサートは僕にとって初めてのジャパニーズメタル(またはジャパニーズキュートメタルと言うべきか)で、それは過去最高の体験だった!かなりステージに近い位置に居られたから、女の子達の事もはっきりと見れた。唯一困った事といえばスピーカーの真横にいたから、コンサート終わる頃には耳がまるで聞こえなくなっていたけど、その犠牲に値するものだったよ!

ファン達はコンサートにのめりこんでいて、会場内のエネルギーはとんでもなかった!!!僕もずっと歌って、ダンスして、モッシュして、声が出なくなるくらい叫んでた!

「イジメ、ダメ、ゼッタイ」がはじまると、Wall of Deathも行われるって知っていたし、本当に参加したかったんだけど、翌日は仕事もあったし、傷や痣をつくって出勤するのもまずいなと思ってやめておいたよ。(笑)
Wall of Deathの中では必ず怪我するってわけじゃないけど、でも起こりえる事だからね...だからやめておいた。

まとめると、彼女達は最高のショーを見せてくれたし、もしまたLAで演奏してくれるなら僕は必ず行くし、今度はVIPチケットを取りたいね!

BABYMETALコンサート体験記 #3: SHIOKA
私のBABYMETALコンサート体験ね。そうね...なかなかの体験だった事は間違いないけど、それがコンサートだったのかどうか定かじゃないわ。おそらく80%はアイドルで20%はメタルなコンサートになると期待して参加してたから、いつもどおり前列のセンターに位置どっていたの。実際には90%メタル、10%アイドルで、私は巨大でエネルギッシュなモッシュピットの前方に居ることになってしまった。女の子達の素晴らしさは聴こえていたけど、ほとんどコンサートを見る事は出来なかったわ。柵に押しつけられたり、観客の流れに逆らう事に必死だったから。

コンサートの間中、身体のあちこちに肘打ちを喰らったり、乱暴に押しのけられたり、押しつぶされたり、はては顔に蹴りまで喰らったわ。「イジメ、ダメ、ゼッタイ」の時に観客がWall of Deathをはじめて、それとも全力で戦った。他に成す術がなかったんだもの。会場から出る時には今までのコンサートで一番酷い疲れと痛みを味わう事になったわ。そして私が言える事は...それはアメージングだったってこと!

BABYMETALを必ずまた見にいくわ。彼女達の生歌は一流だったし、彼女達のつくりあげる空気は全くもって他にはない独特なもの。

会場は熱くて心地よいものじゃなかったし、前方ではみんな水の入ったボトルを回し飲みしてたわ。汚いなんて言ってられない。生き延びるためよ。コンサート会場から出たらすぐにTシャツを買いにいかなきゃならなかったわ。私のシャツは汗で30ポンド以上も重くなってたし、それが誰の汗かもわからない状態だったから。

そのコンサートは私が予想してたものとは全くもって違うもので、最高で、今日に至るまで最も記憶に残る体験だったわ。

BABYMETALコンサート体験記 #4: HENRY T
コンサートを待つ間はとても楽しいものだった。友人達に合う事ができず行列に並んでいる間も日本文化に非常に親しんだ人と語る事が出来た。彼の日本のゲーム業界での仕事について語ったり、お互いの日本での旅行についての体験を語り合ったりしたんだ。

僕の友人達が到着したので行列の後ろへと並びなおすと、他にも数週間前にJ-Popサミットフェスティバルで会った人達とも会えた。うち何人かで周囲を捜索した結果、BABYMETALが会場で練習してる様子を聴くこともできたよ。

行列が進みはじめた時、BABYMETALのアメリカ仕様の旗が売られているという話が聞こえてきてエキサイトしてた。カウンターを入口付近に設営してたから、中はてんてこ舞いの様子だった。そのマズい設営プランのせいで買うつもりだった多くの人々が旗を買えずにいた。

僕らが欲しい物を買えた頃にはフロアのステージ前方は既に4分の1が埋まった状態だった。勇敢な友達は真のBABYMETALコンサートを体験しようと突っ込んでいった。残った僕らはフロア側方の20フィートのスピーカーの前に陣取った。

僕自身がヘヴィーメタルのファンではない事はわかってはいたけど、その夜にその事実を再確認する事になった。幾つかのアップビートな曲は楽しめたし、女の子達はアメージングだったけど、コンサート自体より友達と一緒にいたり彼らがコンサートを味わっている様を見る方が楽しめた。

フロアは満員で身体に身体が折り重なる状態だった。ボディコンタクト、そして熱と汗に満ちていて、フロアから戻ってくる知り合いはみんな文字通り汗でずぶ濡れで、その汗の半分は他人のものだった。概してそれは記憶に残る夜になったし、体験できた事は喜ばしい事だったけれども、BABYMETALのコンサートにまた行く事にはならないだろう。

BABYMETALコンサート体験記 #5: KIXI
僕はBABYMETALのコンサートに圧倒されたよ!僕にとって初めてのヘヴィーメタルのコンサートだし、モッシュピットに入るのは尚の事だ。モッシュピットの中がいかにクレイージーだったかは決して忘れることはないね。(笑)BABYMETALがパフォーマンスするのを近距離で見る事はアメージングだったし、僕らは最前列に居れたんだ!彼女達はファンタスティックなパフォーマーで、観客を本当に巻き込んでいたよ!メギツネでの彼女達のダンスには魅了されてしまった。みんなもずっと合わせて歌いながらヘッドバンギングしてた。その夜、僕にとって最も気に入ったパフォーマンスは「おねだり大作戦」と「いいね!」だったけど、本当に全てがアメージングだった。それからライブバンドにも賛辞を送るよ!BABYMETALのライブをまた見れる日が待ちきれない!

BABYMETALコンサート体験記 #6: ALBERT
BABYMETALに間違いなく興奮しまくっていた。俺は第一にヘヴィーメタルが本当に好きだし、それとアイドルが合わさるという事は気に入るに違いない音楽だって事だ。コンサートについて言えば、メタルというよりもっとアイドル的な物になるだろうと思っていた...どんだけ見当違いな予想たててんだよ、俺は!(笑)アイドルファンもそこにはいたけれど、コンサート自体は実質的にアイドルというよりもっとメタルなものだった。バンドは素晴らしく、女子達もファンタスティックだった。

それから音楽にちゃんと反応していた観客もアメージングだった事も述べておかなきゃならない。Wall of Deathが行われた「イジメ、ダメ、ゼッタイ」がハイライトだった。身体のどこもかしこも痛み、誰のものか検討もつかない汗まみれでライブ会場を後にする事になったけど、本当に楽しかったし、出来るなら彼女達をまた是非とも見にいきたいよ。

ソース: https://pdf.yt/d/q_dBs84PMfn_W3IO (PDF / 57MB)

8 件のコメント:

  1. ロスって親日が中心だったのがこれを観てわかりますね
    で、一番気に入ったフレーズがこれ
    会場から出る時には今までのコンサートで一番酷い疲れと痛みを味わう事になったわ。そして私が言える事は...それはアメージングだったってこと!
    これで救われました。
    それまではうだうだと不満げなことばかり書き連ねてあったのがここから一変賛辞の嵐
    この辺の文章展開力はなかなか真似できません
    最後ですがリクエストに応えていただいてありがとうございます
    また明日も来ます
    これからもよろしくお願いします

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  2. 翻訳ありがとうございます。
    楽しく読ませてもらいました。

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  3. すばらしい翻訳に心から感謝します、これからも宜しくお願い致します。

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  4. 管理人様!最高です!いつもながら素晴らしいお仕事ありがとうございました!

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  5. なんか最近毎日ベビメタの知らなかった記事を読めて幸せです

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  6. 「おそらく80%はアイドルで20%はメタルなコンサートになる。」

    現実
    「実際には90%メタル、10%アイドル。」

    嬉しい誤算。
    コレが真実。

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  7. 女性の人タフだなぁ
    アメリカンなサイズの人なんだろうか…

    モッシュッシュは生き延びる事が第一命題w

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  8. 熱いレビューは読み応えバッチリ
    管理人さん、今は少しお休みされてるみたいですけど
    また気が向いた時に、熱い翻訳お願いします
    ふぅ~、熱いレビューで自分の身体も火照ってます

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