2019年12月13日金曜日

【PULP Magazine】フィリピン誌「PULP」BABYMETAL特集



BABYMETALを偶像化したものが何なのかを明確に指し示す事は難しい。彼女たちが享受している世界的スケールの名声。それをいかに得たのかについて、理解が追いつかないが、その理解の及ぼなさこそが彼女たちを本物の現象化している理由なのだ。おそらく、なぜ、そして、どのようにして、彼女たちが世界的センセーションから、銀河系のスーパースターへと到達したのかについても、明確な説明は存在しない。

 今、その日本人ポップメタル(またはお好みにあわせて、Kawaii-Metalと呼んでもいい)バンドは、新時代へと突入しており、新たな次元へと向かっているのだ。以前は象徴的なトリオであったBABYMETALは、2018年に3人目のメンバーYuimetalの脱退を発表し、「Starlight」の見事なビジュアルと共に、残ったメンバーであるMoametalとSu-metalが中心となる事も発表された。その曲こそが、BABYMETALの新たなフロンティアを開く曲であり、最適な名称が与えられたニューアルバム「Metal Galaxy」を初体験させるものであった。

 2016年のMetal Resistance、そして2014年のセルフタイトルデビュー盤に続く、長らく待ち望まれたスタジオアルバムは、Yuimetalを失ったバンドにとっての新たな章の幕開けであるだけでなく、何年にも渡り進化を経てきたサウンドを新たな領域へと開くものでもある。彼女たちのトレードマークでもある、カワイコちゃんなパフォーマンスと大打撃を加えるメタルの組み合わせとは異なる、新たなものがある。BABYMETALは、2010年のデビューシングル「ドキドキモーニング」から長い道程を経て、「Distortion」(アルバムではArch EnemyのAlissa White-Gluzをフィーチャー)、「Elevator Girl」、「PA PA YA!!」といった曲へと辿り着いたのだ。

 今、Fox GodはBABYMETALを闇の道へと送り込んだ。それは「バンドが避けては通れないMETAL GALAXYへの探求の旅」への軌道であり、それぞれの曲が、バンドを望む目的地へと近づける。実のところ、その目的地とは曖昧で謎めいたもので — 想像を絶しており、非現実的でさえもある。だが、その理由とは、Metal Galaxyとは、場ではなく、体験だからだ。銀河と同様、サウンド面は広大だ。プロダクションの品質という意味でも圧倒的。しかし、それ以上に、そこにBABYMETALの継続的旅路の頂点が表れているのだ。

 「バンド名であるBabymetalとは、その『Baby』が表すように、日本のポップスとメタルを合わせた『新たな音楽ジャンルの誕生』を意味していて、ニューアルバムは光と闇、二重性やアンビバレンスといった感情、そして様々な化学反応によって創造された『新たなメタル』を表現していて、本アルバムの中で進化し、拡大しています。太陽と月が、その日光と月光で世界の見え方を変えるように、更に新しくなった音で、メタルギャラクシーを新たな色で染めるのです。」バンドによる宣誓が、Metal Galaxyにまつわる異世界のコンセプトを詳しく述べる。

2020年5月16日、このMetal GalaxyがPULP SUMMER SLAMへと引き寄せられ、異なる世界同士による衝突を、今、我々は心から待ち望んでいる。BABYMETALのフィリピン人ファンは、長きにわたって、この小宇宙体験を望む声を高らかにあげてきていた。ついに彼女たちはキュートさと破壊的メタルの独自ブレンドをフィリピンにもたらすのだ。

PUL SUMMER SLAMが、君をメタルギャラクシー、そして更にその先へと連れていく準備はできているか。

1 件のコメント:

  1. 表紙だけ見ると、まるで IRON MAIDEN の前座扱いだね!!

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