2014年11月28日金曜日

【ROCK SOUND】Brixton Academyライブレポート


BABYMETALとは現象である。奇想天外な「ギミチョコ!!」のビデオがインターネットを翻弄(わからない人の為に説明すればYouTubeで1700万のPVを獲得)して以来、この数ヶ月、この3人の日本人ティーンエイジャー達は大西洋の両側で行われたフェスそれぞれに勝利し、SlayerからLady Gagaまでの幅広いセレブリティの崇拝者を獲得した。更には今夜のライブはソールドアウトし、目覚ましい勢いでグッズは飛ぶように売れ、Rock Soundが雑談を交わしたファン達は日本、香港、スウェーデンからこのライブの為に飛んできているのだ。Su-metal、YuimetalそしてMoametalは何か大きな存在へとなりつつある。
彼女達がステージに上るはるか前からBrixtonは歓喜する雰囲気に包まれている。今夜の観客の半数はBloodstock(訳注: イギリスのメタルフェス)で、半数はComic-Con(アメリカのコミックコンベンション)からなっており、Iron MaidenのTシャツを着た体格の良い男性達とマンガの影響を受けたコスプレイヤー達が肩を寄せ合っている。そして照明が落ち、シュールなイントロ映像が放たれると、前列は狂乱の中へと解き放たれた。
3人組はドラマティックに現れた。セリに乗ってフロアから昇り、耳をつんざく歓声と、数多のメタルホーン、そして彼女達の証である狐サインと出会うのだ。彼女達の母国でのライブと比較すれば、これは実際のところ相当に抑制された演出であり、オープニングでの花火のつるべ打ちや、時折に訪れる身を焦がすようなパイロも抑えられているが、ミュージカルのような精密さで構成されている。「いいね!」と「ウ・キ・ウ・キ☆ミッドナイト」では元気溢れるダンスメタルマッシュアップが複雑な振付と融合し、パフォーマー達と観客の双方が、皮肉混じりでなくその夜を享受する。
2人のギタリスト、ベーシスト、ドラマーからなるコープスペイントを施したスプラッターなライブバンドが音楽的に難解な仕事へ取り組む。彼らは容赦ないペースで前へと切り開き、卓越した技術による伴奏をおどけたトリオへと与え続ける。その間にもSu-metalはそのボーカルの力強さを証明し、乱れる事は少なく非常に稀で、保守的なロックのライブより更にライブ感に溢れ生き生きとしたイベントへとしているのだ。このグループが造り上げられた物であるという事実は間違いない事ではあるが、しかしその事によって、この全くもって純粋な楽しい気持ちが減じる事はない。
紙面でこの事は伝わりなどしないが、幾つかの曲は騒音以上の物へと変化し、輝ける瞬間が次々と押し寄せる。「Catch Me If You Can」では、Slipknotから拝借したリフとポップなメロディが前例のない陶酔感をもたらす。一方で「メギツネ」はその一見の印象と異なる複雑さを見せる。それはBrixtonの熟年の暴漢が眉をひそめる事もなく「リンリンリン...(ド・キ・ド・キ☆モーニング)」と歌えるのかどうかを問う試金石でもある。
ボーカリスト達がサブグループへと分かれるパートでその勢いは多少下る事になるが、「ギミチョコ!!」と急上昇させるイジメ反対アンセム「イジメ、ダメ、ゼッタイ」が興奮状態を取り戻させる。
もっともBABYMETALがどの程度バンドと言えるのかどうかは議論の余地があるものの、彼女達はロック界において最もエンターテインするライブアクトの一つとなった。そして彼女達がこのようなライブを見せ続ける事が出来るのであれば、どれ程の高みへと彼女達は上り詰めるだろうか。

ソース: ROCK SOUND 2015年1月 195号

2014年11月27日木曜日

【The Age of Metal】KREATORのフロントマンMille PetrozzaがBMを語る

ドイツのスラッシュメタルバンドKREATORのギタリスト兼ボーカリストであるMille PetrozzaがThe Age of Metalのインタビューで語った内容です。

僕達は「ポップ」メタルバンドについて良く思っていない。現象化しているBABYMETALのようなバンドについてどう思う?
俺はそれを判断する立場じゃないよ。俺向きの物じゃない。俺は彼女達のターゲット層じゃないからな。

あなたの意見としては?
俺の考え?俺はメタルを聴くのなら「リアル」メタルを聴く。一部の「ギミック」メタルみたいなものも好きだけど、一方では音楽を聴く時はシリアスな物を聴きたいとも思ってる。楽しい音楽がそんなに好きじゃないんだよ。
BABYMETALもチェックしてみたけど、一部の人の敵になってるよな。「なんて事してくれるんだ!?」って感じでさ。俺としては「ビッグなパーティーじゃないか。みんな熱中してるじゃん。」って感じだよ。そこに居る人達と同じようには俺は楽しめないかもしれないけど、みんなが楽しんでいるのなら、それがなぜ駄目なんだい?その事が俺達みたいな「リアル」メタルバンドに有害にはならない。俺達を傷つけたりしない。BABYMETALはKREATORや「リアル」メタルをやってる全てのバンドを傷つける事にはならない。だから心配するな。全く問題ないよ(笑)

(マイクフォローされておらず聞き取れないがポップメタル全体について聞いている様子)
ポップメタルね・・・。俺自身、ポップスの大ファンだ。だからポップな物を聴きたければポップスを聴くし、ポップメタルは聴かない。あんまり意味がないんだよね。一部の人はJudas PriestのBritish Steelもポップメタルだなんて言うけど、それはもっとクールな方向性でって事だろ。わかるよな。思うに幾つかのバンドは・・・まあさっきも言ったように全く問題ないけど、ただ単に俺向きじゃないって事だよ。

ソース: https://www.youtube.com/watch?v=EqbT1h8oP0w

【訳者注釈】

British Steelとは80年に発表されたJudas Priestのアルバム。
セールス的にも成功を納めており、今も演奏され続けている代表曲も収録されています。


こちらはKREATORが2012年にリリースしたアルバムPhantom AntichristからPVカットされたCivilization Collapse。

2014年11月26日水曜日

【KERRANG】Brixtonライブレポート, SU-METALインタビュー等々


複数ページにまたがりBABYMETALのライブレポート、インタビュー、ミニコラム等が掲載されています。

メタル狐準備完了: BABYMETALが首都にキュートメタルをもたらす


 もしDavid Attenborough(訳注: BBCドキュメンタリーも制作する動植物学者)がここに今夜いたなら、3つの種からなるファンを発見しただろう。荒々しいメタルヘッズ、お下げ髪のそっくりさん達、そして片手に狐のお面、もう片手で親の手を握った若いファン達だ。それほどに異なる彼ら全てが同じ存在なのだ - BABYMETALのファンである。5000人が集まっているのだ。その場を埋め尽くした彼らがファンの証であるフォックスホーンを掲げ、踊り、ここ何年もの中で最も奇妙で、最もスペクタクルに満ちたショーに参戦している。
 多くの人がBABYMETALと彼女達のキュートなメタルをギミックとしてはねつけているが、この場はその限りでない。ここに居る人々はSonisphereに行き、ロンドンのケンティッシュタウンにあるForumでの6月のライブに行き、そしてTシャツを購入している(皆がそれを着ている)。
 今夜サポートバンドはいない; 私たちはメタルファンタジー大河物語の中へと直行するのだ。スクリーンにStar Warsを模したイントロが流れ、その女の子達がどのようにして集まり、いかにメタルの新ジャンルを誕生させたかを語る伝説を伝える。マシンガンのようなBABYMETAL DEATHのリフが切り開き、またピットも同様に開かれる。
 女の子達は本物のパフォーマー達だ。その甘さが後をひくギミチョコ!!では揃いの白いキモノで身を包んだバンドが嵐のように切り刻む中、Su-Metalが皆を合唱させる。曲はWall of Death(YuimetalとMoametalがお互いに向けて飛ぶ)やヘッドバンギング(人間振り子時計かのように頭をかしげる)によって粉砕される。ダンスルーチンは非常にタイトで、女の子達は小型ロボットでもおかしくない程だ。
 照明、衣装替え、そしてアドレナリンを加えたKaty Perryライブ級の演出が合わさり、フレットを溶かすような豪速版Dragon Forceで幕を閉じる。
 ヘイターは憎み続けるだろう。しかしそれ以外の皆はBABYMETALを愛している。

SU-METALとの5分間


今夜の演奏を前にして最もエキサイトしている事はなに?
私たちはファンの皆さんが来てくださる事を楽しみにしています!BrixotonはForumの倍のサイズですから - 5,000人のお客さんですよね!私たちにはイギリスにたくさんのファンの方々がいてくださって - イギリスからたくさんの方々がTwitterを見てくださったり、ツイートしてくださるので知ってるんです。私たちが活動をはじめた時には日本から外に出られるなんて思ってもいませんでしたけど、今ここで夢が叶っています。

ステージに出る前にやる気を奮い立たせる為に行うルーチンは何かありますか?
多くの日本人のバンドがやる事なんですけど、私たちは一つに集まってから、声を挙げて全力で祈ります。狐の神様へ捧げてるんです。

あなたにとって夢のライブとは?
空の中でパフォーマンスしたいですね。空からトンネルで降りてくるんです。私たちはIron MaidenともMetallicaとも共演できましたし。MetallicaのKirk (Hammett)さんに今年また会ったんですけど、私たちの事覚えてくださってたんです!

今年をロックした101の瞬間 ライブ編


47: BABYMETAL
彼女達はKERRANGの手紙のページに答えたり、私たちのオフィスで狐サインをする為だけにロンドンへ来たわけではない - BMは私たちが今年見た中で最もマッドなライブを行ったんだ!


今年をロックした101の瞬間


45: BABYMETALがイギリスに勝利
BabymetalはSonisphereで大量の観客を引き込んだだけでなく、素晴らしくも多くの先入観を吹き飛ばした。彼女達の奇想天外なJ-POPと速弾きメタルの融合がロックし、バックステージではDeftonesのChino MorenoやCarcassのJeff Walkerが嬉しそうに彼女達と写真に収まる様子を私たちは目撃する事となった。


私の選ぶロックな瞬間 BY SU-METAL (BABYMETAL)


SONISPHERE FESTIVAL
「私たちを見てくださる方々が客席に居るのかどうかわからずに、ステージ裏に立っていた時の事を思い出します。でももちろんステージに上がると、みなさんが見えて、人々が網の目のように集まってくださっていたので、人間に見えないくらいでした。本当に本当に圧倒的な経験でしたし、私はあの瞬間の事を永遠に忘れる事はありません。」

METALLICAとの出会い
「今年、私たちはMetallicaのKirk (Hammet、ギター)さんに会ったんです。本当にクールな経験でした。彼とまたお会いしたら私たちの事を覚えてくださっていたんです。それって私たちにとって凄い事なんです!」


ソース: KERRANG 1545 29-11-2014号

【REDDIT】BABYMETALは紅白に出るの?


本日2014年11月26日午後2時、Redditに投稿されたトピックです。19時までの投稿から抜粋して紹介。

nekotripp: (トピ主)
まだ公式に出演者が発表されてはいないものの、紅白歌合戦にBABYMETALが出演するという予測が多くあるようだね。紅白歌合戦っていうのは大晦日に日本で放送されるとんでもなく有名な番組だ。X Japanが出演した事もあるのでメタルが出られる前例もあるし、J-Popやアイドルグループはよく出てる。もしBABYMETALが日本の全ての家庭に1曲届けられるとしたら、その曲は何がいいだろう?

Jose-MetalDES: 
後押しするために投票したりとかできるのかな?

gosflo: 
第一弾ラインナップはもう発表されててBABYMETALは含まれてなかったよ。もちろん後から発表されるって可能性はまだあるけど難しいだろうな。(あと10分で発表だ。)

oneweekfriend: 
それでも驚きはしないな。TVでの放送を見た俺の印象では、日本の一般の人達はBABYMETALの海外人気に結構驚いてるみたいだからね。

nekotripp: 
そりゃ悲劇ってもんだよ!

DaemonSD: 
本当は15分前に発表されてるはずだったんだけどな。

joshuaA182: 
IDZが安牌だろうね。それかTHE ONEで俺達を驚かせたりしたりして。

Squall21:
一曲だけならアルバムの中で一番長い曲にするべきさ!IDZ!:P

gosflo:
紅白の全出演者が発表されたけど、BMは入ってなかったよ。来年だな。
http://www1.nhk.or.jp/kouhaku/artists/

DaemonSD:
なんだって?AKB48からは4ユニットしか出ないの?(皮肉)
道理でね。BMが出るスペースはないわけだ。

BM4ever:
まさにその通りだな!
(以下、同じ人の別の投稿)
この出演者の内でどれだけのアーティストが世界中でライブをソールドアウトできるのか気になるところだよ。
(以下、同じ人の別の投稿)
E-girlsは出れるのにモーニング娘。が出られない理由ってなんなんだ?このラインナップの決定は、不正に行われてるんじゃって感じざるを得ないよ。

robjapan:
感じなんかじゃなくて間違いなく明らかな事実だな。
E-girlsは巨大な存在であるExileと関連してるから招聘されたんだよ。
つまんないxyz48グループと同じこと。
どうせ俺はもう何年も紅白は見てないけど、BMが出るなら見る価値があると思ってたし、ファンタスティックな露出になると思ったからね。それに国内レベルの成功(武道館と幕張メッセを2日ソールドアウトするのは充分に成功だ)だけでなくインターナショナルなレベルで成功してるグループへの報いになるし、日本と邦楽へもっと注目を集める事ができる。「いわゆる」先輩的な48グループとかジャニーズの下らないグループよりもっとね。

monsterpanda:
まさに裏交渉があるんだよ。:D 魅惑的なドラマ形成のためにね。この裏をとることができればミリオンセラー本「日本人とのビジネス交渉術」が書けるさ。

gosflo:
E-girlsはモー娘よりアルバムをもっと売ってるからね。(アルバムのセールスの方がシングルのセールスより重要なんだ。シングルで大ヒットを飛ばしている場合は別。)それにここ数年は彼女達の方がモー娘より大きな会場でコンサートやってるんだよ。

robjapan:
これは恥ずべき事だけど、一方ではBABYMETALは日本ではまだポピュラーじゃない。(もしくはメディアからはポピュラーと見られていない。)
No.1を連発してるグループでさえ招聘されないんだ。(モーニング娘。)
もしかすると海外で成し遂げてきた事をふまえて招聘されるかもとも思ったけど、ラインナップを選んでるのは狭量なタイプだし、BMを聴いたこともないだろうな。

monsterpanda:
別の投稿でも言ったけど紅白の年齢制限についても参照してみた方がいい。80年代に起こった問題のせいで年齢について自主規制があるようだ。このイベントの政治的背景を考えれば、それはおかしなな事ではないと思えるね。その内BMも出るよ。

一方でひめたん(Suの姉)のいる46グループについては気の毒に思うよ。今年出演って(訳注: メディアに)書かれてたんだ。何かが起こって計画は脱線してしまった。(スキャンダルについて語るのはやめよう。ここで話すには馬鹿げすぎた事だし。REDDITのJPOP板を見てみればいい。)両方のグループに来年の幸運を祈るよ。

とは言え、流れをみるとキツネ祭から日本全国ツアーに向かっていくように見受けられる。もし実現して金があれば広島と沖縄で見てみたいね。

robjapan:
俺もYuiとMoaの年齢が問題なのかもとは思ってた。
俺も全国ツアー実現してほしいよ!

ソース: http://www.reddit.com/r/BABYMETAL/comments/2ng3fp/babymetal_on_kouhaku/

【Tainted Reality】T.R.がNYCのBABYMETALライブへ行く!Part2

【動画 / Tainted Reality】T.R.がNYCのBABYMETALライブへ行く!のPart2。字幕の制限された字数では表現しきれない内容なのでテキストにて翻訳しています。


(略: カメラスタッフへの賛辞等) コンサート中、僕の周りにいたみんなにも大きな賛辞を送るよ。これについては後で詳しく話す。
それよりまず・・・NY HammersteinでのBABYMETALは最高だった。来なかった人は素晴らしいライブを逃したね。女の子達とバンドは実力を発揮していて、全体を通してダンスも見事。楽しいライブだったよ。


階段があって二重構造のステージになっていて、巨大なLCDを使った派手な映像もあるし、パイロも使われてた。女の子達もライブに没頭していて、ニューヨークでライブが出来る事にエキサイトしている様子だった。素晴らしい瞬間が幾つもあったよ。驚いた事に3人とバンドでステージに上がるだけじゃなくて、SUだけになる時もあったり、より若い2人の女の子がパフォーマンスする時もあって、そこからSUがまた戻ってきたりする。


メタルファンの自分にとってはそれ以上に重要な事に、バンドだけが演奏する時が2度あったんだ。ほんとすげえ楽しかったよ。バンドメンバーはアメージングで、マジですげえ上手いんだよ。DELUHIやBlood Stain Childといったヴィジュアル系シーンのミュージシャンをBABYMETALが使っている事は知ってたけど一目瞭然だったね。バンドが強烈だった。BABYMETALのバンドメンバーがライブによって変わる事は知ってるけど、正直に言って今んとこHammersteinでステージに立ったミュージシャン達が誰だったのかは知らない。でも言えるのは彼らは最高だったって事。ギタリスト2人が素晴らしくて、リードギタリストはLIV MOONのメンバーだって噂も聞いたよ。ヴィジュアル系以外での僕のお気に入りのグループだ。LIV MOON聴いた事なかったら是非チェックしてみてくれ。すげえヤバいから。おっと。汚いスラング使いかけちゃったよ。BABYMETALはファミリー層にも親しまれるんだからダメだよな。あのギタリストがLIV MOONのメンバーならそりゃそうだよな。素晴らしかったからね。彼らのソロを見るのも強烈だったし、ソロ以外でもバンドメンバーそれぞれに脚光が当たる瞬間があった。女の子達がああやってダンスしたりパフォーマンスを見るのももちろん楽しめたけど、俺みたいにポップな面よりメタルな面を期待していた人間にとっては、実際に演奏をしている彼らに光があたる瞬間を見れた事がクールだったね。それから自分にとって衝撃的だったのはポップやその融合の面より、BABYMETALはメタルの側面を強く打ち出していた事だった。例えばLCDスクリーンに映されたイントロやアウトロの映像は、全部メタルについての内容で、このバンドはキツネの神がメタルを救う為に結成したとか、ひたすらにメタル、メタル、メタル、メタルって感じ。アンコール前にも女の子達がスラッシュメタルバンドのBIG4との写真を映してた。知らない人のために説明すると、この夏のヨーロッパでのライブでBIG4のメンバー達と写真を撮ってるんだ。BIG4ってのはもちろんMetallica、Anthrax、Megadeth、Slayerだ。


その全部のバンドのメンバーと写真を撮ってて、それを見せてたんだよ。「見ろ!この女の子達はこんな伝説のミュージシャン達と一緒にいるんだぞ!」ってね。・・・Lady Gagaとの写真はないんだ。・・・写真が一緒に撮れなかったのか、それか単独ライブに来るのは、もっとメタルな客がメインだと想定してるのかな。とにかくポップとの融合とか、そういうのは全然ないんだよね。メタルバンドとしてプッシュしてるんだ。Lady Gagaの前座もやってたのに、俺にとってはある意味で衝撃的だったね。

ライブについてはそんなところで、他に語らなきゃいけない事がある。なぜコンサートで僕の周りにいた人達に感謝してるかって事。なぜなら・・・こんな事を言うのはかなり奇妙なんだけどさ・・・この10年でいったライブの中でBABYMETALのライブが最も野蛮だった。ほんとマジですげえ変だよな、こんな事言うなんて。Nine Inch NailsやCannibal Corpseみたいに観客が暴力的って事じゃない。・・・そこに居たたくさんの人がライブ自体を楽しむ事より、出来るだけ前に押し入る事を考えてた。


そいつらより前にいるVIPチケット買ってる人達や、プレスの人達の体験を阻害してたよ。あんた達が俺達や多くの人達が楽しむ事を本当に難しくさせてたんだ。観客が前に押し寄せてきた時に、僕は撮影用に電話を上に持ち上げてたんだけど、観客があまりにも圧迫してくるから手が降ろせなくなったし、あまりに強く圧迫されて自分も息が出来なくなる程だった。普通のライブでは僕は背が高いから楽だし息もできるけど、前の人との間で胸がきつく押しつぶされて息切れしっぱなし。左側に居た身長が150cmくらいの女の子は、あまりにも観客が乱暴すぎて外に出なくちゃならなくなってしまったんだよ。息が全くできなくなっててさ。見ると顔色で具合が本当に悪いのがわかった。彼女はそこから出ようとしたんだけど、みんながそれを阻止するんだよ。僕と周りにいた人達が後ろを向いて、後方の観客に向かって「彼女を出せ!」と叫ばなきゃならなかった。それとか俺達の後ろから前に行こうとした客が向かってきて、拳を前に突き出して人の間をかきわけようとしてきたりするんだ。


前になんて行けねえよ。もう充分に人で満員だ。前に行きたいならみんながそうしたように朝5時から並んだり、VIPチケットを買わなきゃダメだ。ただ良い時間を過ごして、ライブを楽しみたいと思っていた前方にいたみんなの体験が奪われたんだ。ライブを楽しむ事より前に行くことばかり考えてたファンが居たせいでね。そのおかげでライブ中に何回かやっかいな時があったよ。僕や周りにいた人達だけに起こった事じゃない。ロックンロールだって事はわかってるし、こういう事が起こるって事も知ってるけどさ。BABYMETALなんだぜ?イジメをやめようとか、平和とか愛とか、そういった事を奨励してるのが彼女達だ。お前達は前に行くためにバイオレンスを使っててさ・・・メタルのライブを自分なりに楽しむ為のバイオレンスじゃない。ただ前にいる人を撃破するためのバイオレンスだ。それは強欲ってもんだぜ。

とは言え、それでもライブ自体は本当に楽しいものだったし、その部分以外では僕は良い時間を過ごせた。
Tainted Realityを招待してくれたBABYMETALのマネージメントと広報の人達に本当に感謝してる。おかげで素晴らしい時間を過ごせたよ。 (後略: Tainted Realityの今後の予定等)

 ソース:
(Website) http://taintedreality.net/tainted-reality-goes-to-babymetal-in-nyc/
(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=7nxTEz5LCoQ

2014年11月25日火曜日

【動画 / Tainted Reality】T.R.がNYCのBABYMETALライブへ行く!



J-ROCKをアメリカで広めるため、情報サイト運営、ラジオ放送からツアーオーガナイズまでを行うTainted RealityがBABYMETALのニューヨークライブに集まったファンにインタビュー。
Is it weird to like BABYMETAL (Babymetalを好きになることは変なのか?)」という動画レビューを以前に投稿していた事でご存知の方もいると思います。
翻訳のリクエストをコメント欄で頂戴した動画です。

 ソース: 
(Website) http://taintedreality.net/tainted-reality-goes-to-babymetal-in-nyc/
(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=k751DX-AVXg

【B2C】Kim Kelly、BABYMETALの将来性について語る


先日翻訳した【B2C】BABYMETAL (ビデオで)トレンドとなった日本のガールズバンドが観客を納得させるという記事が加筆されています。その加筆部分が表題の通り、賛否両論を呼ぶ辛辣な【noisey】BABYMETAL VS ブレットベルト:メタルヘッドによる日本人バンドの狂ったライブレビューを執筆したKim Kellyのインタビューです。
※コメント欄でご指摘くださった方、ありがとうございました。

BABYMETALがここアメリカで成功する可能性について、私は幸運にもKellyに数分間聞くことが出来た。

「サポートバンド無しのヘッドラインアクトとして彼女達はHammerstein Ballroomをソールドアウトさせたのですから、ライブハウスやバーには既に大きすぎる存在になっていると思います。予測を思い切って言えば、大きなアメリカのフェスやフェスツアーで我々は彼女達を見る事になるでしょうし、間違いなくオープニング担当にはなりません。」

女の子達に向けられたハードコアなメタルファン達の反応からなる論争について:

「純粋主義者達の行動に関するかぎりでは、彼女達にとって(実際、私たちにとっても)、悩まされる理由は何もありません。よりオープンマインドなメタルファン達は聴いてみようとするかもしれませんし、しないかもしれませんが、冒険心に欠ける人々はそうはしません。」

ソース: http://www.business2community.com/social-buzz/babymetal-video-trending-japanese-girl-band-winning-surprising-audiences-01076355

本人のコラムとこちらの記事に関してこのようなツイートも投稿しています。
私が書いた事の大部分は「オーマイガッド。このバンドの大勝利。」という事なのに、BABYMETALファンには違って聞こえるのね。笑えるわ。あなた達、私が意味した事が何も見えてないのね。
ええ。予想はしてたけど、今日新しい記事に引用されて、コメントしてる人がまた怒り狂ってるのよ。

2014年11月24日月曜日

【The Guardian】Babymetal:「モッシュピットには入ったことないです。粉々になっちゃいます。」


The Guardianによるメンバー、KOBAMETAL、音楽編集者のインタビューを含む特集コラム。2014年11月7日に公開。

Daniel Robson著

メタルと「アイドルポップ」を融合する日本人の女学生トリオは、日本のギークなハードコア勢を引き入れる為に造り上げられた。世界中の信々深いメタルヘッドを彼女達はいかに引き込んだのか?そのバンドが全てを明かす。


これがBABYMETALだ: そのコンセプト自体は可笑しいものだ。日本の小さなティーンエイジャーの女の子達3人が、中年のヘヴィーメタルセッションミュージシャンからなるバンドの前でダンスしチョコレートが欲しいと歌うのだ。それは馬鹿げており、真のメタルファンには憎むべき権利がある。

しかし6月のSonisphere Festivalで証明されたように彼らはそうはしない。Daphne & CelesteからKelly Osbourne*1に至るまで、ロックフェスティバルでの斬新なブッキングに対して惜しみなく与えられる小便のつまったボトルがBABYMETALに対して投げつけられる事はまるでなかった。その代わりにシンジュクサイズのサークルピットが開かれ、殆どの真性メタルヘッドが - 陽気でユーモラスなバイオレンスで - 歓迎を続けた。

事実、彼女達はSonisphereで非常に受け入れられ、ロンドンのForumで行われた単独ライブでの充分なファンからのサポートを経て、ビクトリーランとしてBrixton Academyで演奏の為に戻ってくる。では何故イギリスの人々は糖衣された女学生のポップメタルグループを見たいと思うのだろうか?

Kobametalとしてより知られるグループのプロデューサーのKey Kobayashiは、男性かつ白人である事が普通である事に対しBABYMETALは新しい事に成功の鍵があると説明する: 「その歴史上、ロックはあまり変遷してきていません。」彼は言う。「世界の反対側から来たグループが、突如現れて奇妙な物を演奏しはじめた事で人々の注目を集めたんです。」

彼女達のブレイクスルーとなった曲ギミチョコ!!のビデオは、公開された2014年2月以降にYouTubeで1,700万回以上という再生回数を生成した。中世風のコルセットとフリルのついた黒と赤のミニスカートを纏う16歳のSuzuka Nakamoto(Su-Metal)、そして15歳のMoa Kikuchi(Moametal)、そしてYui Mizuno (Yuimetal)が巨大なマリア像の前で超キュートな振付のダンスを踊り、スケルトンの衣装を着たミュージシャンがバッキングし、メタルの力で世界を再び一つにするというビルとテッド*2的な冒険の旅の為、BABYMETALを選んだ神聖な存在である狐の神を基に改変されたデビルホーンを大群衆となったファンが掲げる。「See you in the mosh'sh pit」という困惑させる招待と共にビデオは終わる。

彼女達の美学がべらぼうであるのとおそらく同様、2014年リリースの彼女達のセルフタイトルアルバムはメタルの世界で真の優勝候補になった: それは日本でのみしか契約されておらず、全ての歌詞は日本語にもかかわらず、世界中のiTunesメタルチャートで首位を獲得; 昨今行われたNew Yorkでのライブを待つ行列は34丁目と9番街のブロックの半分を取り囲んだ; そのジャンルの巨人達であるSlayer、MetallicaからAnthraxに至るまでが軍門に下り、彼ら自身が女の子達とフェスのバックステージで写真撮影をしている。

「もしBABYMETALがアメリカ人だったなら、彼らは一笑に付されていたと断言できるだろう。しかし日本のエンターテイメントには偽りなく独特な何かがあり、嘲笑の的になるような考えも及ばない物を広める事をやりおおせる。」エクストリームカルチャーマガジンBizarreの音楽編集者Stephen Daultreyが語る。「それは魅惑だよ、本当に。彼女達が良いか悪いか、造り上げられた物かも気にならない程に我々は強く魅了されているんだ。」

一方、彼女達の形成が人工的である本質は隠すまでもない事である。事実、3人のメンバー達はグループに入るまでメタルに興味がなかっただけでなく、それが何かすらも知りはしなかった。「モッシュピットには入ったことがありません。」Yuimetalが認める。「ぶつかって粉々になっちゃうと思います。」

(YuimetalとMoametalは未だにメンバーである)中学生の女の子グループさくら学院のメンバーとしてプロジェクトに参加しており、日本で急速に発展する「アイドルポップ」業界のスターになる事を熱望していた。その業界とは極端に若い子達で造り上げられたグループで構成され、常に甘ったるく、無垢で、可愛く見られなければならない。その大勢がはびこる分野の中、グループの認知を得るため、タレント事務所とレコードレーベルは、オタクとして知られる偏狭なファン達によって成長する国内マーケットの一片を捉えようと、あらゆる種類の奇妙な融合を試している。オタクとは自宅に籠るポップカルチャーナードで、自由に使えるその収入をアニメ、マンガ、そしてアイドル音楽業界の燃料とする存在だ。その結果の一つがBABYMETALであり、それらは時にスリリングで実験的な物となり、時に馬鹿げた物となる。
ももいろクローバーZのもたらす過剰な感覚の襲来を見てみてほしい。彼女達の曲、労働讃歌はGo! Team*3のIanPartonの手によるものだ。; そしてでんぱ組.incの気が狂ったようなSabotage*4のカヴァーはBeasite BoysとBanana Splits*5を同居させている。

BABYMETALはアイドルというジャンルを越える存在へと進化している。: 「私たちが活動を始めた頃はアイドルフェスにしか出演していなかったんですが、今は一部ではアイドルのお客さんみたいに、一部ではロックのお客さんみたいに反応してくださる変わった混ざり方になってます。」Su-Metalは言う。「カオスですね。」

そのバンドは彼女達自身の事をカワイイメタルと称している。カワイイとは日本語で「キュート」という意味だ。東京の近く、千葉の幕張メッセで私が見た最近のライブは9,000人のファンを呼び寄せ、そのファンの殆どはオタクではなく、黒のTシャツとスウェットという由緒正しきメタルのドレスコードに背かない一般的なロックキッズ達だ。最初にBABYMETALに触れて感じる可笑しさを越えると、その音楽の質が浮かび上がってくる: 凶暴な程に音速のギターソロ、差し迫る破滅を暗示するオルガン、インダストリアルなツーバスといった物に満ち満ちている。リードシンガーのSu-Metalは小さな身体かもしれないが、ステージ上での威厳のある存在感と冷淡なボーカルスタイルは、彼女達のメタルの旋律に調和している。

プロデューサーのKobametalは彼が子供の頃から愛してきたヘヴィーサウンドと日本で今チャートを席巻するアイドルポップを融合させた。シニカルにも聞こえる。実際にシニカルである。しかしそれは細心のケアの基で作られてもいる。「女学生であるという事は、彼女達はスタジオで午後8時までしか働けないという事なんです。でも彼女達は手を抜いては帰れないという事をわかっています。」Kobametalがそう注釈した。

日本語がわからなければ歌詞の面では楽しみを逃している事になる。ギミチョコ!!には英語での合唱パートもあるが、しかし幾つかのBABYMETALの日本語詞には愛嬌のある皮肉がある。おねだり大作戦の歌詞は、父親の財布のヒモを緩めさせる為、肩もみとお世辞のコンボといった十代向けの実践的なアドバイスを提案するものだが、財布が厚くロリータフェチのオタク男性というコアなファンベースを、アイドルグループがいかにくすぐるかを示しているとも読み取れるものだ。十代のグループなのだからラブソングもあるが、その歌詞はただのラブソングより少し深く抉るものだ。メギツネは女性の惑わす力が男性を巧みに操る事を歌い、イジメ、ダメ、ゼッタイはリスナーに対して誰かがいじめられている時に見過ごさないよう訴える。

「私の友達は学校にいる時と(BABYMETALに居る時が)別人みたいだって言うんです。」Yuimetalが笑い、Moametalが続ける: 「私の友達はLady Gagaと私たちが共演した事をかなり羨ましがってたんですけど、みんな本当に応援してくれてるんです。一緒にカラオケ行くとBABYMETALの曲を歌ってくれます。」

学生生活とツアースケジュールの両立という制約を理由の一つに挙げ、Kobametalは海外での成功を追うつもりはないと言う。幾つかの曲を英語でレコーディングするかもしれないが、もしつまらなく聴こえれば得意な物に専念し、それがどこに導くかに任せると語った。

「何もローカライズする事なく世界中のファンへと届く事ができましたし、BABYMETALは他のメタルバンドと同じように聴こえないという事を人々は好んでくれているのです。」彼は言う。「だから自分たちはそのままであるべきなのかなと思うにようになってきています。」

ソース: http://www.theguardian.com/music/2014/nov/07/-sp-babymetal-interview-japanese-metal-pop

【訳者注釈】
*1 Daphne & CelesteからKelly Osbourne:
Kelly Osbourneはシンガーソングライターとして活動するOzzy Osbourneの娘。
Dephen & Celesteはアメリカのポップデュオ。2000年のレディングフェスティバルで大量のボトルを投げつけられた。


*2 ビルとテッド:
ロックスターを夢見る高校生がタイムスリップ先で冒険するSFコメディ映画シリーズ

*3 Go! Team:
イギリスのロックバンド。
TV番組「マツコと有吉の怒り心党」で使われているこの曲が日本では有名。


*4 Sabotage:
BEASTIE BOYSのヒットシングル。
でんぱ組.incがヒャダインの編曲でカヴァーしている。


*5 Banana Splits:
動物がメンバーの架空のロックバンドが出演するアメリカの子供番組。

2014年11月23日日曜日

【B2C】BABYMETAL (ビデオで)トレンドとなった日本のガールズバンドが観客を納得させる

マーケティングからエンターテイメントまで幅広い情報を備えたビジネスコミュニティサイト「B2C(BUSINESS 2 COMMUNITY)」のコラム。2014年11月22日掲載。
先日翻訳したVice noisey掲載のKim Kelly女史著のレビューの引用の仕方が興味深い内容です。

Andrew Lopata著

懐疑的という言葉こそBABYMETALについて初めて聞き及んだ時に私に浮かんだ考えをよく表す言葉である。BABYMETALとはヘヴィーメタルとJ−Popのメロディ、とんでもなくトレンディーなハラジュクファッションと日本のカワイイを融合し、ポジティブなフィーリングを具現化する音楽的コンセプトグループだ。デスメタルがMy Little Ponyと出会ったようなもので、炎やレザー、そしてロックするピカチューキッドを擁している。

もちろんレーザーもある。デート向きだね。

しかし実際にその現象は日本で一世風靡しており、New Yorkでさえも完売させるワールドツアーを終えた事が、このグループが世の中を魅了している事を明らかとしている。恐ろしく、楽しく、混乱させ、感激させ、心を奪い、それ以上に魅了する。

その音楽自体が素晴らしい。おそらくギミチョコ!!はヘヴィーメタル史上初となるチョコレートを食べる事の美点を賛辞した良質な例だ。

まとめると、2010年にSuzuka Nakamoto、Yui MizunoそしてMoa Kikuchiからなるメタルバンドのフロントに立つ3人の女の子達からなるグループは、プロデューサーであり長年のメタルファンであるKey Kobayashiによって結成され、メタル史上最も不朽かつ愛らしい - 幻想的で、浮世離れし、劇的で、大げさで、豊かな特徴を備えている。
彼はそこにメタルとしての土台となる熟練のミュージシャン達を加え、最も狂っており、あからさまにキュートでカワイイメッセージを放ち、マンガ的テーマのストーリーラインを持つJ-popを如才なく立ち上げたのだ。Metal Hammer誌でKeyはこのように発言している:

「長年のメタルファンとして、私はよく『あれは本物のメタルじゃないから聴かねえよ!』と言っていました。正直に言って私もメタル純粋主義者なんです。でもシーン自体が一向に成長していない事に気づいたのです。オールドスクールなメタルバンドは未だに現役で、ファンベースもありますが、縮小しはじめています。ですからジャパニーズメタルを世界に持ち込むには、何か変わっていてオリジナルな物でなければならなかったのです。」

The Ramonesに同じく、メンバーは今はSu-metal、Yuimetal、そしてMoametalとして知られている。Keyでさえも今やKobametalだ。

しかし誰しもたくさんの編集や特殊効果を加えてミュージックビデオを世に出す事ができる。多くのHip-Hopを鑑みてくれればいい。しかしBABYMETALのライブはいかがなのか?

3,500人のファンを集めたNew Yorkの伝説的Hammersteinで行われたソールドアウトライブについて、尊敬を集めるメタル執筆者兼評論家のKim Kellyが正しいレビューの中でこのように述べている:

「そのジョイントは頬一杯となり、観客全体が飛び跳ねて踊り、グロースティックを振り、素晴らしい時間を過ごしていた。セーラームーンのコスチュームに身を包んだティーンエイジャーの女の子達、若いプロフェッショナルなタイプ、小さな子供達、アニメのシャツを来た高校生、お婆さんのペア、そして予想外にもたくさんのハゲ頭。」そして「Su-metalと女の子達はステージに登場した瞬間からその小さな指に会場中をまとっていて、私が会場から外に出る頃には興奮したファン達が今夜が人生で最高の夜だったと断言する声を大量に耳にした。」

Su-Metalはリードシンガーで、Kobametalが彼女を基にグループをデザインした存在だ。彼女の歌についてKellyはこのように述べる:

「彼女の年齢と発達からしてとんでもなくパワフルな声を持ち合わせていた。ある時にはマントを携えはじめていた。すなわち彼女はこれをマジにとらえてるってことね。」

という事は、私たちは皆、高みの見物をやめ、BABYMETAL自体をありのままに楽しむべきかもしれない。One Directionや他の素晴らしいポップバンドのライブは、彼らが目の前に居るだけで熱くなれるものかもしれないが、もしBABYMETALがメタルや邦楽への真価を広めるゲートウェイとなれるのならば、彼女達の健闘こそ祈りたい。

ソース: http://www.business2community.com/social-buzz/babymetal-video-trending-japanese-girl-band-winning-surprising-audiences-01076355

2014年11月22日土曜日

【Reddit】BOHブログ「BABYMETAL in NewYork & Londonの感想」

BOHオフィシャルブログ2014年11月11日の表題のエントリーに対するRedditの反応。
同年11月12日から17日までの一部を抜粋して紹介。
オフィシャルブログの該当エントリーはこちらです。

Leo_Akuma:
「P.S. ハゲは病気じゃない!」
BOHを愛してるよ。彼はほんと良いキャラだね。 xD

densal1120:
素晴らしいブログだ。このバンドは本当に特別な存在だよ。:)

bloodycow:
BOHの3人の女の子達へのリスペクトが本当に感じられるね。これを読めばBABYMETALがもっと強く育っていくって事がよくわかる。

skildert:
Kami Bandのようなバンドがバックアップしてれば何者にだってなれるね。

juhap:
zetka:
センパイが僕らに気づいてくれた! :'D

ShadeSlayr:
彼もここをROMってるかもしんないね。

zetka:
素晴らしいブログだ!Kamiメンバー達が公式にBABYMETALのメンバーになって、ただの「バッキング」じゃなくなる事を本当に願ってるよ。

alfiealfiealfie:
(訳注: Huffington Post UKでBABYMETAL関連記事を執筆しているジャーナリスト)
みんなそう願ってるよね。KEY(訳注: KOBAMETALのこと)に対面してインタビューした時に聞いてみたんだが、彼は「オンリー・ザ・フォックス・ゴッド・ノウズ」と答えたんだ。すなわち問題外ってわけじゃないって事だね。

514spacemonkey:
思うに問題の1つは彼らはBABYMETAL以外にも自分たちのバンドやプロジェクトを抱えている事だよね。
メンバーチェンジをイメージさせたいわけじゃないけど、この夏のツアーではTakayoshi Ohmuraが幾つかのライブに出られなかった代わりにMikio Fujiokaが入ったよね。
ドラムはAoyama HidekiとYuya Maetaがライブ毎にそれぞれ担当しているし。
Leda CygnusとBOHが最もレギュラーベースで活動しているメンバーであるとしても、極初期のKami bandのパフォーマンスの一員ではなかった。
そうであろうとも、アミューズ上層のキツネ達には鉄は熱い内に打つべきだと気づいてもらいたいね。メタルエリート達の大きく訴える事の中で、唯一ある意味で理にかなっている事はBABYMETALが本当の意味でバンドではないって事だけど、去年からはバンドが一体になっている。彼らは次のステップとしてバンドを真の意味でのバンドとするべきだよ。

cjsanjuanmd:
Suがインタビューで彼らの事をBABYMETALの一部だって言ってなかったっけ?だからBOHが彼自身とKamiを「ただのバックバンド」と考えている事に驚かされたよ。俺達の大多数が彼らの事をそれ以上のものだって思ってるのに。

Dwarfda:
もちろん俺達はそう思ってる。残念ながら彼らも -アミューズによる肩書きでは- 公式にはそうなのさ...今のところはね。俺も彼らがバンドの公式な一部になってくれる事を心から願ってるし、単純にそうすればwikipediaにも掲載されて(訳注: Reddit民達がKami BandメンバーのWikipediaを立ち上げようとしたところ、引用できる英文での活動経歴がないという理由で立ち上げられなかった経緯がある)、彼らもあるべき形で更に認知される事になるし。

JamarcusMcdoodle:
「僕の住んでいる家も、乗っている車も、普段飲んでいるビールもファンの皆さんがいるからこそ」
:( .... :)

Aka-oni-san:
俺達、Bohにビール奢ってるって事だな!

jabberwokk:
「『BOH』と描いた大きな旗を持った人や、僕のコスプレをした人も発見」
これはchibistevoの最高のバナーの事で間違いないね!
おめでとう!間違いなくミッションは成功だ!


chibistevo:
これこそ俺が意図した通りの事さ。俺達が彼をBABYMETALの一部だって思ってるって知ってもらいたかったんだ。ライブで彼に見えてるとは思ってなかったから嬉しいね。

wasneeplus89:
「始まる前から雨が降り出して、外で待つファンはずぶ濡れだったと思うけど
体調は大丈夫でしたか?風邪とかひいてなかったらいいなー」
えっと、彼が気にかけてくれて嬉しいね。残念ながら俺は風邪ひいちゃったけど...

RephaimSheol:
俺もだよ。喉は痛いし鼻もつまってる。空港の床で寝るっていう俺達のプランは良いもんじゃなかったっぽいね。あ、そうだ。写真送るから待ってて!明日には着くと思うから。

Dokoiko:
いつもどおりの彼だね。男としてもミュージシャンとしても一貫していて、他者へのリスペクトとユーモアに満ちている。

aleste2:
ありがとうな!!!Boh(それから他のミュージシャン - というよりBMに関わっている全員)は最高だよ!

superlatived:
今や俺はBABYMETALを7人編成のバンドだって思ってるよ。Kami bandは女の子達と同じように、とてつもない才能とキャラクターを発揮してる。もしBohかOhmuraがバンドを去らなくちゃいけない事になったら、多くの人が怒るだろうね。

gdscei:
8人編成だ...Mikioを忘れるなよ ;)

CapitaFK
9人編成だ。HidekiとMaetaのどっちを忘れたんだ。

AL_LM10:
BOHはレジェンドだ。以上。

mrfujisawa:
ワオ。どんどんBOHの事が好きになるよ。彼は本当に控えめで、自分の仕事とBABYMETALを本当に愛しているよね。

DinoCT:
BOHの素晴らしい投稿だ。俺にとってはKami bandこそBABYMETALを一体とするものだけど、彼は女の子達のパフォーマーとしての素晴らしさと、その成長について正しく賞賛してるね。Brixtonは生涯で最も素晴らしいライブの1つだったし、BABYMETAL内部と(俺達ファンも含めた)その周囲の人々のハードワークで、あのような素晴らしい一夜になったんだ。

GashCustard:
彼は純粋に良い奴みたいだね。もっと彼のブログが読んでみたいよ。

GraemeH:
なんて紳士的なんだ。俺が降りしきる雨の中に立って、「こんなの気にしねえよ。これからあのバンドのライブが見られるんだ。なんだって我慢してみせる。」って考えつづけてたその最中、彼は俺達が風邪を引くんじゃないかって気にしてくれてたんだ。:P もっと多くのミュージシャン達がBOHのように考えたり行動したりしてほしいって願うよ。好きになるのが容易になる。バンドのソロではとりわけ大声で応援したよ。女の子達の年齢と同じくらいの年月、楽器を演奏してきた身として感謝の念があるのさ。

Ceresx:
これを読めて嬉しいよ。BOHは地に足が着いた誠意のある人で、BABYMETALの音楽とパフォーマンスを俺達ファン同様に楽しんでいるよね。女の子達については俺も彼と同じように感じているし、これを読んでからは彼と他のKami bandメンバー達へ尊敬と感嘆を今までよりもっと感じる事になるよ。

netinl:
最高のブログだし、今までみたBABYMETALについてのベストな「レビュー」だ!

commoncat:
音楽と演奏に対してのBOHの話は素晴らしくもFleaの受賞スピーチを連想させるもんだね。(訳注: 後述)なんて才能に溢れたアーティストだろう。そしてなんと慎ましやかな人間だろう。仕事に対する彼の情熱と愛が言葉からにじみ出てるね。彼の際限のないSu、Yui、そしてMoaに対する尊敬の念と同じく、俺はBohとKami Bandを尊敬しているよ。Rock on。

allo_ver:
「アーティストとして、BABYMETALの3人に敬意を払っております。」
技巧に身を捧げている彼のような人から出てくるこの言葉は、間違いなく小さな賛辞ではないね。彼のようにベースを弾けるようになるには、間違いなくとんでもない練習量が必要で、その彼をもってして3人のアートをリスペクトしてるんだから。
女王(訳注: Reddit等でSU-METALはQueenと呼ばれている)の存在についてもとても正しく評してくれているね。
Kami bandのメンバー達の事を読めば読むほど、ミュージシャンとして彼らをより尊敬するようになる。驚く程にスキルがあるって事だけじゃなく、彼らは素晴らしいアティテュードを備えている。俺は常にKami bandをBABYMETALのなくてはならない一部だと見ているし、殆どのファンもそう見ているに違いない。

BM4ever:
なんてこった。泣きそうになっちゃったよ。なんて最高な男なんだ。
俺達あんたを愛してるぜ!BOH!!!

fonapax:
これで決まり!俺、ギター捨てて6弦ベース買うわ!

ソース: http://www.reddit.com/r/BABYMETAL/comments/2lytvt/bohs_most_recent_blog_post_translated_by_thomas/

前述のFleaのスピーチとは、2012年に「ロックの殿堂」入りを果たしたレッドホットチリペッパーズのベーシストFleaの授賞スピーチの事。


同時代を生きたBeastie Boys、Guns N' Roses、そして会場にいたGeorge Clintonへの大いなる賛辞を述べ、そしていかに自分が音楽と演奏に向かい、それをいかほどに愛し、どのように身を捧げているかを涙を堪えながら熱く語りきる素晴らしいスピーチです。


なお本トピックはBABYMETALのSUBREDDITにおいて現時点で過去3番目に評価を集めたトピックです。2位は由結の可憐girlsについてのエントリーの翻訳。1位は予想外でしょうが「【MAD】 BABYMETALにLightsaberぽいもの持たしてみた」でした。

追記:
BOHさんご本人がこの記事をツイートしてくださっています。ありがとうございます。

2014年11月21日金曜日

【noisey】BABYMETAL VS ブレットベルト:メタルヘッドによる日本人バンドの狂ったライブレビュー


2014年11月5日に投稿されたライブレビュー。翻訳のリクエストをコメントで頂戴した記事です。

Kim Kelly著

BABYMETALは2005年あたりに起こった「デスコアはメタルか?」という論争以来、ヘヴィーメタル界を襲った最も意見を対立させる存在だ。2012年にアメリカの音楽レーダーに日本人のボーカル・ダンスグループが検知されてからというものの、そのトリオや、彼女達による「ヘヴィーメタル」の馬鹿らしく総天然色な解釈についてメタルサイト様が投稿してくだされば、コメント欄は常に例外なく大いなる嘆きと歯軋りで一杯となった。問題は、わかるよね...「J-POP ミーツ Nu metal」というアプローチが「真のメタル(™)」か否かという事が、驚く程の数の成人達にとって真正な問題となっている。BABYMETALが日本で繁栄するアイドルシーンから造り上げられたポップグループで、彼女達のプロデューサーが新しいガールバンドを結成する上でのキュートなテーマとする為に「メタル」化させただけという事は正しい認識だ。3人の女の子達(それぞれ1997年から1999年の間に生まれてる。なんて事。私、ババアだわ。)は楽器を演奏せず、このバンドに関わるまでヘヴィーメタルを聴いたことは決してなかったが、今やSlayerからCarcassまでのメンバー達と親しげに写真を撮影しているのだ。彼女達は聖人Dio自身からもたらさたメタルにとっての神聖中の神聖なホーンサインさえも独自の可愛い解釈をしている。

BABYMETALの存在そのものが、サブカルチャーそして多くの人々が真剣に捉え愛しているジャンルに対する侮辱と受け取られかねない。日本とは、衣装の事などまるで気にかけないSabbat、Abigail、Corrupted、GISM、GauzeそしてMerzbow*1といった本質的にポップスバンドには合わない物を定着させてきた多くのファンタスティックで、革新的、かつ強烈にクレイジーなメタルやパンク、そしてノイズのホームグラウンドである。畜生。数年前にはGallhammer*2が日本人の女性のみによるバンドという立場を独占していて、たくさんのHellhammerやAmebix*3のリフをもたらしていた。Su-metalはハイパーモダンで徹底的に除菌されたバブルガムポップ版のVivian Slaughter*4であり、これらの全くもって異なるバンドを一つに括る事は、互いにとって公正ではないが、Gallhammerが全盛期にBABYMETALがそのキャリア全てで得る注目の5分の1でも集めるところを見てみたかった。この煌びやかなバンドがLady Gagaとツアーをし、巨大な会場を完売させている一方、多くの驚異的なアンダーグラウンドなメタルバンドが献身的な仕事ぶりにも関わらず全く稼げずにいる。BABYMETALの音楽自体は...そうね...それはJ-POPがNu Metal、ダブステップ、レゲエ、ヒップホップ、そして中価格帯のキーボードで鳴らせるたくさんノイズと混ざったものだ。少々馬鹿げたものだが(BABYMETALが新しいBarathrumの復刻版*5の売上を減らしはしないわよ)人々は彼女達に興奮している。あなたが気に入るのは別に構わない(ただ馬鹿げた事だけれども)。もし下らないって思うなら、それもまた構わない。今夜に至るまでBABYMETALの戯れで故意による世界征服をほぼ完璧に無視しつづける事ができていたが、担当編集者がHammerstein Ballroomで行われる彼女達のソールドアウトライブに私を送り込み、80分間それに浸らせてみるのも笑えると考えたようだ。Fred、ありがとよ。

理屈の上ではBABYMETALのアイディアは本当に良いものだと思っている。彼女達は3名の若いアジア人の女性に率いられた大いに人気のあるバンドで、ヘヴィーメタルの福音を広く遠くへと届ける事を目的としている。より濃厚なメタルへと誘う理想的なゲートウェイバンドとしての役割を担い、またその事をなかなかに楽しんでいる。彼女達の衣装は年齢に見合ったもので、セクシーさを出そうと身悶えするような事もなく、ライブ終わりには巨大な文字によって彼女達なりのいじめ反対のメッセージを示す。彼女達のイメージや表現が堅くコントロールされた上のものだとしても、その女の子達は彼女達の力を良い事の為に使おうとしている。BABYMETALの世界の中、1時間と20分の間とらわれの身になった後、私は人々が彼女達のパフォーマンスをなぜ楽しむのかを完璧に理解する事が出来た。まばゆさ、派手さ、狂乱に満ちており、ヤバいレーザーもある。Britney Spearsのベガスライブの途中でアニメが現実になって現れたかのようだ。それであろうとも、なぜ彼女達の音楽を聴きたいと思うのかは計り知れない。出来得る限りオープンマインドな状態で今夜のライブに挑み、当初の「いったい何が起きてるの!?」という反応からはじまり、最初の数曲の間に起こったスペクタクルを私は本当に楽しんでいた。そしてそれは早急に色あせていき...そしてひたすらに、ただひたすらに続いていった。私の後ろに座っていた兄弟は恍惚としていたが、同時に彼らは大量のビールを消費していた。

1人のエイリアンと ミスマッチなギターを携えた3人のJoey Jordison*6クローンが(ずっと究極に熱をおびた様子だったピンクギターの男に敬意を送るわ)熟練の手腕でごった煮の音を実質的な音楽へと導く中、お揃いの赤いチュチュと光り輝くシルバーの胸甲に身を包んだSu-metal、Yuimetal、そしてMoametalが飛び跳ね回り、不変の笑顔の上で揃いのポニーテイルが陽気に動く。彼女達は多量のエネルギーをもちあわせており、また後ろで演奏されている音楽に関わっているかのように装う事もなかった事は、なかなかに私を認めさせた。Su-metalは実際に歌っていると見受けられる唯一のメンバーで、そのバッキングトラックを越える、彼女の年齢と発達からしてとんでもなくパワフルな声を持ち合わせていた。ある時にはマントを携えはじめていた。すなわち彼女はこれをマジにとらえてるってことね。彼女のお仲間のYuimetalとMeametalは事前に録音された自分たちのボーカルを無視して、子犬のようにステージを転げ回り、お互いの動きがシンクロする事は滅多になかった。振り付けはめちゃくちゃで、女の子達が酷いツアースケジュールのせいで弱りきっている事を私は気に病み、寝る間がいつあるのだろうと心配させられた(もう一度言うけど、わたしババアだからね)。技術的な欠陥の一方、照明ショーは素晴らしく、観客達はそれらをチョコレートにくるまれたコカインかのように食い尽していた。

そのジョイントは頬一杯となり、観客全体が飛び跳ねて踊り、グロースティックを振り、素晴らしい時間を過ごしていた。セーラームーンのコスチュームに身を包んだティーンエイジャーの女の子達、若いプロフェッショナルなタイプ、小さな子供達、アニメのシャツを来た高校生、お婆さんのペア、そして予想外にもたくさんのハゲ頭。参加者に多くの中年男性が居る事に呆気にとられた; ここではかなりのパーセンテージを占めていた。BABYMETALがティーンエイジャーにアピールする為に科学的に造り上げられているとするならば、それは奇妙なように見えたが、より気持ちの悪い考えについて強調する前に、おそらくはノスタルジックな楽曲に引き寄せられてきたのだと考える事にした。BABYMETALの「メタル」部分は2000年代後期のNu Metalから直接来ており、SlipknotやCoal Chamber、同じくLinkin Park、そして少量のLacuna Coilの破片を混ぜ合わせたものだ(そしてギターはとんでもない速弾きになっていて、稀にほぼネオクラシカルにもなる - Children of Bodomを考慮してみてほしい)。ファン層に年齢制限は無いし、一般的なメタルライブが若返りの泉というわけでもない。

観客の(私以外の)全員に1つ共通していたのは、そこに居る事にとても興奮していて、BABYMETALを見る事に熱中しており、小便みたいに薄いジャック・アンド・コークに10ドル払わされる事にも怒ってはいなかった。私の隣で立ちあがった男は、私が過去にお気に入りになった何よりもハマっている様子で、全ての曲の歌詞を口ずさんでいた。Su-metalと女の子達はステージに登場した瞬間からその小さな指に会場中をまとっていて、私が会場から外に出る頃には興奮したファン達が今夜が人生で最高の夜だったと断言する声を大量に耳にした。物販エリアへと続く行列はホラー級の集団になっており(物販を担当した人々がその中でなかなかのチップを手にできた事を願っているわ)、ライブがはじまる前ですら大量のBABYMETALシャツやパーカーが観客に点在していた。そのパトロン達の内いくらかはこれが初めてのコンサートでもおかしくない若さだ。もっと酷い初コンサートはいくらでもあり得る。畜生。私の初めてのコンサートはNSYNCだったのよ。どれだけ転向したかがわかるわよね。

BABYMETALが本物か、価値のある物か、マトモな物か、インターネットが心配する馬鹿げたものかに関わらず、人々が強烈に彼女達を愛している事は真実である。否。彼女達はヘヴィーでもエクストリームでもメタルですらない。彼女達を1時間以上聞き続ける事は、自分の鼓膜を掻き出したくなるような体験だったが、ティーンエイジャーの女の子達が死とチョコレートについて歌う事がより若い世代をいつかMotorheadやMorbid Angelに導く事になるのならば、そんな事はどうにでもなれ。彼女達の全てが悪くなりようはない。BABYMETAL、好きなようにしな。

※レゲエ部分だけにしておいて、下手くそなHip Hopの部分は全部カットした方がいいわよ。あれは酷かったわ。

ソース: http://noisey.vice.com/blog/heavy-metal-fan-vs-babymetal-the-review

【訳者注釈】
*1 Sabbat、Abigail、Corrupted、GISM、GauzeそしてMerzbow:
Sabbat、Abigailはそれぞれ80年代、90年代から活動するブラックメタルバンド。
GISM、Gauseは80年代から活動するパンク・ハードコアバンド。
Merzbowは秋田昌美のノイズミュージック活動時の名義。

*2 Gallhammer:
女性スリーピースエクストリームメタルバンド。既に解散。

*3 HellhammerやAmebix:
共にGallhammerが影響を受けたと公言している。
Amebixは80年代に活動したイギリスのクラスト / ハードコアバンド。
Hellhammerも同じく80年代に活動したスイスのエクストリームメタルバンド。
ブラックメタル創成に多大な影響を与えた。Gallhammerの名前の由来にもなっている。

*4 Vivian Slaughter:
Gallhammerのボーカル・ベース担当。現在は元MayhemのボーカリストManiacことSven Erik Kristiansenの妻。

*5 Barathrumの復刻版:
フィンランドのブラックドゥームメタルバンド。2014年12月、1997年にリリースされたEPが復刻される。

*6 Joey Jordison:
Slipknotのドラマー。

【訳者雑感】
辛辣かつある種の先入観も含みつつも、評価するべきところは評価しており、また事前、事後調査もきちんと行っている事から、個人の好みだけで全体の論評としないジャーナリストとしての姿勢を強く感じる良い記事でした。
またその先入観についても、10代前半にハードコア、ノイズ、前衛にどっぷりとつかっていた身として、純粋に音表現そのものや、ジャンルへと向かうアティテュードを重視する日本のアンダーグラウンドシーンを尊び愛でる気持ちからくるだろう筆者の視点は非常に理解できるところもあります。

少々話は飛ぶようですが、98年にリリースされたPUFFYのアルバム「JET CD」にDr. Strange Loveによる小美人という楽曲が収録されています。


ストーナーから三拍子のプログレ・ジャムインストへと展開し、またストーナーへと戻りノイズが折り重なり収束していくというBABYMETAL以上にアイドルらしからぬ楽曲です。
BABYMETALが今後リリースを重ね、許容できる音楽性が更に広がっていく中、例えばドゥーム要素であったり、そのようなアンダーグラウンドなフレーバーも取り入れた楽曲が生成されてきた時、Kim Kelly女史をはじめとしたメタルエリートならぬアンダーグラウンドエリート達の目も醒まさせる存在となってくるならば、(あくまでも)個人的には興味深い展開となると感じています。

【News】Ted JensenがBABYMETALを撮影 Flickrに再び投稿【Reddit】

Ted Jensenは、グラミーをはじめ数多くの受賞歴を誇るマスタリングエンジニア。
The EaglesのHotel California等のロックの金字塔から歴史に残るポップスの名盤をはじめ、Metallica、Pantera、Mastodon、Behemoth等々のメタルアルバムのマスタリングも担当しており、BABYMETAL「Live at Budokan」も担当します。
彼は以前にも個人のFlickrアカウントに、Hammerstein Ballroomで本人が撮影したBABYMETALの写真を公開していましたが、本日また臨場感溢れるライブ写真を公開しています。


【Redditの反応】

jabberwokk:
Maetaについてみんなが評価しているのは、彼がドラムを叩きながらヘッドバングする事だよね。このアルバムには彼の長髪がゴージャスに乱れている最高のショットが収められてる。
ヤバかっこいいSU-METALも最高だし、キツネのお面のショットとか他にもたくさん。SU-METAL...ナメタラ イカン ゼヨ!

GESOMETAL:
Ohmuraの写真は間違いなくミーム(訳注: ネット上で流行るおもろネタのテキスト・画像等)になるね。

Mindflizzle:

514spacemonkey:

この気味悪い日本人形の事を思い出さずにはいられない。

SuzukaYuiMoa:
最高の写真だね。
お面をつけたカメラ目線のSuzuka、
Takayoshiの表情、
ドラムとMaeta、
燃えるYuimetal。

perkited:
多方面に才能があるなんて凄まじい気分だろうな。

SuzukaYuiMoa:
さっきこの写真をBOHにツイートしてみたら、彼がファボってくれて自分のアカウントにも投稿してくれた。あんなに最高な大好きなミュージシャンから、どんなものでもレスポンスを貰えるなんてクールだね。ジェンセン氏の素晴らしい写真のおかげだよ。

jabberwokk:
そりゃクールだね! :D
Diane MilesonがNYで撮影したこの写真も気に入るんじゃないかな。

SuzukaYuiMoa:
それはもうアップしてたよ。ファンが彼に向けてツイートしたものを気に入ってくれると、自分のページに載せてくれるんだよね。クリエイティブな芸術品で高いクオリティのものじゃないとダメだけど。

ソース:
(FLICKR) https://www.flickr.com/photos/tjensen00/sets/72157648969260947/
(REDDIT) http://www.reddit.com/r/BABYMETAL/comments/2mx2j7/impressive_photoset_by_ted_jensen_he_did_it_again/

【PLANETMOSH】Babymetal – O2 Academy Brixton, London, 08/11/14


2014年11月9日、PLANETMOSHに掲載されたライブレビュー。
コメント欄でリクエスト頂戴した翻訳です。

Elliot Leaver著

今夜のロンドンは濡れていた - 非常に。そして今夜Brixton Academyの外で行列をなしている間、ファンは傘をさしていたものの寒く哀れで、とりわけこのレビューを書いている者は会場までの道すがら曲がり角を間違え、どこに居るのかもわからぬまま、彼の胴を守る袖のないTシャツのみを着て激しい雨の中を走っていた。やっとの事でそこへ着いた時、売上が芳しくないという噂は全くもって正しくなかったと喜び知ることとなる; ライブは完売で5,000人の人々が入場と、今年最も議論を呼んだメタルバンドの2014年ヨーロッパ最終日の目撃者となる事、そしてどこか身体が乾き暖かい場所を待ち望んでいた...

その中にはある程度の好奇心からくる雰囲気もあった。サポートバンドがいない為、会場から開演までの2時間以上をただ待つ事になる。我らがヘッドライナーの引きに依り、人々はヨーロッパ中から集まっており、観客は異なる国籍からなるコスモポリタン達で、ケアベアの着ぐるみに身を包んだ男が皆にハグするようせまっていた。更に奇妙な事に、多くのIron Maidenの楽曲がPAから鳴らされていたにも関わらず、最も大きな合唱はDragon Forceの「Through the Fire and Flames」に対して起こった。間違いなしに、これは平均的なメタルコンサートではなく、その主たる理由は8時40分にもたらされた。

今に至るまでBABYMETALについて何も知らなかったのならば、真剣に遅れを取り戻す必要があるか、もしくはセルフタイトルアルバムが2月に発売されて以降、彼女達の作り上げたソーシャルメディア上の嵐をしっかりと逃れていた事を自画自賛すべきである。彼女達はこの地球が割れてしまわなかった事を喜ばしく思える程に素晴らしく意見を二分させたが、とりわけ今年のSonisphereにおいてヘッドライン級に集まった観客の前で演奏し、フェスのハイライトの一つとなった事で多くの人をファンへと転向させた。彼女達のスタイルと倫理面における意見の相違があるにせよ、3名のティーンエイジャーの女の子達はこのように感銘を与え、賞賛に値するプロフェッショナルさからなるライブを見せられるという事実がそこにある。BABYMETALの「生誕」を説明するオープニングビデオの後、ステージ下からトリオがせり上がり、直ちに「BABYMETAL DEATH」へとなだれ込んだ瞬間からピットに騒乱もたらした。Su-metal、Moa-metal、Yui-metalによる振りとダンスはシャープかつ素晴らしい; 彼女達のエネルギーとスタミナは卓越しており、たった1つの動きもビートやシンクロから外れる事はない。彼女達の後ろでは、バッキングを担当するKami Bandが技術的華麗さを見せ、彼らそれぞれもスポットライトを浴びる。同一の白いキモノに身を包み、複雑なソロをそれぞれに炸裂させ観客を一段上の熱狂へと導く。女の子達がそこで休みをとり、Su-Metalは独り「悪夢の輪舞曲」を歌い、そしてMoaとYuiが「4の歌」で一体となる。このパターンは「紅月」そして「おねだり大作戦」へと続く。重要なシングル「メギツネ」そしてYouTubeのスマッシュヒット「ギミチョコ!!」が自然と観客から大きな反応を集める。その観客達はそれら日本語のボーカルをどのように発音するのか知らないにも関わらず、出来得る限りに合唱し、「狐角」を掲げるのだ。(基本的にはメタルクラシックの\m/だが、親指を真ん中にし薬指を伸ばす - これについては詳しく後述)

素材としてたった1枚のアルバムしかない事を鑑み、パフォーマンスはそのレコードからどの曲が次に演奏されるだろうという期待に陥り、その事から次の曲の為に女の子達が準備を整える引き伸されたイントロ中に勢いが落ちる事にもなったが、同じ週に行われていたNew Yorkでのライブとセットリストが変更されていた事は良い事であった。「イジメ、ダメ、ゼッタイ」がメインセットのクローザーとなり、パイロ、スパーク、そしてビデオで促された巨大なWall of Deathが曲に伴う。そして「ヘドバンギャー!!」が唯一のアンコール曲となるだろうと皆が当然に決めてかかっていた中、しかしまだそれ以上のものがあった...

簡潔に説明すると「レジェンド」のストーリーラインとは、メタルマスターが「狐の神」にヘヴィーメタルによって世界を一つとするよう命じ、そうして狐の神が日本から3人の「メタルレジスタンス」を率いる女の子を選びBABYMETALを作り上げたという物だ。(それ故に悪魔の角の代わりに狐のサインとなる)Star Warsの素敵なパロディによって、今夜が「エピソードⅡ: メタルレジスタンス」の終わりとなった事が「ヘドバンギャー!!」前のビデオで説明された。そして最後のビデオが我々を「エピソードⅢ: 狐の神の黙示録」へと招く。そこからワールドプレミアとなる新曲へと導かれるのだ。「The One」と題されていると見受けられるその曲はパワーメタルアンセムと成り得る曲だ。充分な和声と「ウォーーーアーーー」は前述のDragonforceと接戦を演じるもので、エキサイティングなギミックの全てを用いて、BABYMETALが長期的に活動し、ニューアルバムのレコーディングに戻る事を示すものだった。来年の帰還を最後に約束し、大声での「See You!」をもって、観客の熱狂的な拍手の中、女の子達とKami Bandはステージを去った。今はすっかり身体も乾き暖かい。雨もあがっていた。

セットリスト

エピソードⅡイントロ
BABYMETAL DEATH
いいね!
ウ・キ・ウ・キ☆ミッドナイト
Kami Bandパフォーマンス
悪夢の輪舞曲
4の歌
Catch me if you can
紅月
おねだり大作戦
メギツネ
ド・キ・ド・キ☆モーニング
ギミチョコ!!
イジメ、ダメ、ゼッタイ
--アンコール--
エンドオブエピソードⅡ
ヘドバンギャー!!
エピソードⅢイントロ
The One

ソース: http://planetmosh.com/babymetal-o2-academy-brixton-london-081114/

2014年11月20日木曜日

【BABYMETAL.NET】Dana(DISTORTION)Yavin独占インタビュー

自称ナンバーワン非公式ファンサイト「BABYMETAL.NET」にて2014年3月15日に掲載されたBABYMETALオフィシャルカメラマンDana Yarvinのインタビュー記事。欧州・北米ツアー以前、Danaがオフィシャルカメラマンに採用される前のインタビューです。


BABYMETALというバンドの情報をSNSや掲示板、ネット上のコミュニティで全て追っているならば、この(上にある)見事な写真を目にした事があるだろう。

日本武道館でのコンサートで撮影されたこの写真は、BABYMETAl公式Twitterアカウントもツイートしていた。この注目に値する芸術的逸品を撮影したカメラマンはDana Yavin。そして(ナンバーワン非公式ファンサイトである)babymetal.netは彼女の独占インタビューに成功!(略)

読者にあなた自身の事を紹介してもらえますか?写真愛好家の為に武道館で使った機材についても教えて下さい。

やあ。私はDana Distortionです。ニューヨーク・ブルックリン在住の音楽写真家よ。
そのライブの撮影にはNikon D700とNikon D4を使ったわ。この2台はどのライブの撮影でも使うものなの。あらゆる種類のレンズを使っていて、ステージ上で何が起こるかに合わせて付け替えているわ。

武道館コンサートより前からBABYMETALについて知っていましたか?

彼女達の事は知っていたわ。ライブの撮影に招待されてからネット上で調べてもみた。それでも私が(訳注: 武道館ライブで)体験したものを予期してはいなかったわ...それはほぼ衝撃と言えるものだったわ。実際のところ、ほぼなんかじゃなく、衝撃だった!

Dana (distortion) Yavin
どのようにしてそこへと辿り着きましたか?日本でBABYMETALのコンサートの撮影をするという依頼はどのように?その夜見る事となったコンサートがどのような物になるか折り込み済みでしたか?

飛行機で日本に行って、電車で武道館へ行ったわ。(笑)私の友達がBMのマネージャーを紹介してくれて、私たちはライブへ招待されたの。東京ドームでのRolling Stonesのライブの為に日本に来ていたのだけれど、BABYMETALも素晴らしいライブになると思ってたし、それを見れる事も撮影できる事も喜ばしい事だったわ。そのライブがあれ程パワフルでプロフェッショナルな物だとは思いもよらなかった。女の子達はただひたすらに素晴らしいわ!観客ものめり込んでいて...予想外だったわ。

武道館2日目のコンサートも見ましたか?もしその内1日だけだったなら、どちらの日でしたか?

1日目にいたの。2日目の夜は大阪に行かなくちゃならなくて本当に哀しかったわ。またライブを見てみたいもの。

プロフェッショナルな写真家として、そして多くの音楽業界関係者やミュージシャンと接してきた個人として、コンサートを見てからのBABYMETALの印象はいかがですか?

女の子達はただひたすらに素晴らしいと思うわ。彼女達のライブは素晴らしく、超エキサイティングなものよ。パフォーマンスのレベルが非常に高い。世界中でスーパースターに成ると思ってるわ。大のメタルファンではない人も楽しめるライブよね。非常に独特で目新しい。あのような物は他のどこにも見当たらないわ。

BABYMETALは本物の現象でしょうか。それとも数ヶ月または数年で消える流行に過ぎないと思いますか?

流行だとは思わない。彼女達はとても才能があって、とてもうまくいっているように見えるわ。観客も超のめり込んでいるし、でも女の子達がベイビーでなくなる時に何が起こるかはわからない...名前をTEENAGEMETALに変えるのかしら???(笑)

コンサート前後に女の子達には会いましたか?日本語は話せますか?今回が初来日でしたか?

ライブ前に女の子達とバックステージで会ったわ。私がアメリカから来たって事に興奮してた。残念ながら私は日本語が話せないけど、友達が通訳をしてくれたの。彼女達はとっても愛らしくて、そのライブで撮影した写真を気に入ってくれてたって聞いたし、それは大きな賞賛よね。サウンドチェック中にも撮影をしていたから、この上演が実現していく様を見るのは私にとってとても特別で魅惑的だったわ。

そのコンサート初日の「ヘドバンギャー!!」の途中にYuiがステージから落ちるところを見ましたか?もしそうなら、その事件の写真はありますか?

その写真はあるかもしれない。ライブ中、私は彼女がステージから落ちた事に気づいていなかったけれど、ポートレイト撮影をしたいと思ってバックステージで彼女達を探していた時にその事を聞いたわ。とはいえ、もし写真を持っていたとしても、それを公開したり誰かに見せたりはしないわ。私のスタイルじゃないの。私はアーティストのプライバシーを尊重するわ。Yuiはその写真を見られたいとは思ってないだろうから。あの子達は本当にステージへと心と魂を捧げているの。彼女は次へと進み、騎兵のように翌日のライブにまた現れた。その事実だけが大切なのよ。

写真を何枚撮影しましたか?

わからないわ...数えたり覚えていたりしないから。私は「モーターシュート」(シャッターを連射して何らかを捉えようとする事)はしないの。考え抜いた上でシャッターを切るから、想像される程の枚数じゃないはず。最終的には80枚のファイナル(と私のお気に入りの)写真をライブ後に事務所へ送ったわ。

私はこのコンサートの写真は2枚か3枚しか見た事がありません。他の物もいつか公開されますか?

どこでいつ公開されるかはわからないけれど、もっと多くの写真があるし、なんらかの時点で公開されるはずよ。

最後に次のコンサート撮影の予定は?

Elvis CostelloとThe Rootsを撮影して、ニューヨークで幾つかのライブを撮影するわ。それからカリフォルニアのCoachella Festivalに向かうの。楽しみは終わる事はないって事よね?

ソース: http://babymetal.net/exclusive-interview-photographer-dana-distortion-yavin/#

【J!-ENT】BABYMETAL: THE CONCERT EXPERIENCE

J!-ENTとは日本を中心にアジアのポップカルチャーを取り上げるサイト。
11月に刊行された2014年版の年報に掲載されたLAライブレポートです。
メタルメディアや他の音楽メディアとは明らかに感触の違うレポートが興味深い内容。
コメントでリクエスト頂戴した翻訳です。

(Su-metal、Yuimetal、そしてMoametalからなる)BABYMETALの全ては既に他のメディアに書かれている。だから私たちJ!-ENTは何か違った試みをしてみる事にした。Los Angels(Fonda Theatre)のBABYMETALコンサートに参加した人々のBABYMETALライブイベント初参加の体験を共有してもらおう!

 この7月、Su-metal、Yuimetal、そしてMoametalからなるBABYMETALとして知られる日本人によるコンセプトを掲げたグループが、ソールドアウトしたLos AngelsのFonda Theatreにてアメリカデビューを果たした。
 BABYMETALのパフォーマンスや、いかにして2014年に世界中で話題をさらう音楽グループとなったかを書いた多くの記事とは異なり、J!-ENTは初のBABYMETALコンサートを体験した人々の経験がどのようなものだったのかを探る。
 Los Angelsのコンサートに参加した人々から充分な数のコメントも集まった。そこから選んだ幾つかの異なるタイプの体験記をもってBABYMETALのコンサートがどのようなものだったのかを共有する。

BABYMETALコンサート体験記 #1: CHRIS K.
BABYMETALは僕が長らく見てみたいと願っていたグループだ。残念ながら僕の来日と彼女達のライブのタイミングが合う事はなかった。日本のグループやバンドを真に体験するにはホームグラウンドで見るべきと考えているが、今回のこの機会にもエキサイトしていた。BABYMETALにはいかなる意味においても期待を裏切られる事はなかった。

午後3時半頃に到着すると行列のはるか後ろに並ぶ事になったが、幸運な事にフロアの左側で視界も良好な位置につく事ができ、センターで起こる悪騒ぎからも逃れることができた。僕はライブコンサートを愛しているけれど、要はバンドを楽しみたいんだ。見世物の一部に自分がなる必要はない。

BABYMETALを素晴らしい物としている大きなパートは彼女達のサポートバンドだ。彼らは純粋に最高のミュージシャン達だ。Fondaの音響は素晴らしくはなかったものの、それでも彼らの熟練した演奏を味わう事ができた。そのバンドこそがBABYMETALをJ-POPのギミックとするか、正統なヘッドバングするロックグループとするかを分けるものだと言える。

女の子達は成すべき事を完璧にやりとげていた。J-POPのアイドル達がいかに若いかという事がしばしば言及される事がある。しかし彼女達のプロフェッショナリズムに受ける感銘は止まることをしらない。彼女達は恐れをしらない。彼女達は役割を把握している。ステージに登場し強烈なパフォーマンスを披露していた。

要するにそれは素晴らしい体験だった。願わくば近い内に、日本で現地ファンの情熱を感じつつ彼女達を見てみたいものだ。

BABYMETALコンサート体験記 #2: MARCO
Los Angelsでのコンサートは僕にとって初めてのジャパニーズメタル(またはジャパニーズキュートメタルと言うべきか)で、それは過去最高の体験だった!かなりステージに近い位置に居られたから、女の子達の事もはっきりと見れた。唯一困った事といえばスピーカーの真横にいたから、コンサート終わる頃には耳がまるで聞こえなくなっていたけど、その犠牲に値するものだったよ!

ファン達はコンサートにのめりこんでいて、会場内のエネルギーはとんでもなかった!!!僕もずっと歌って、ダンスして、モッシュして、声が出なくなるくらい叫んでた!

「イジメ、ダメ、ゼッタイ」がはじまると、Wall of Deathも行われるって知っていたし、本当に参加したかったんだけど、翌日は仕事もあったし、傷や痣をつくって出勤するのもまずいなと思ってやめておいたよ。(笑)
Wall of Deathの中では必ず怪我するってわけじゃないけど、でも起こりえる事だからね...だからやめておいた。

まとめると、彼女達は最高のショーを見せてくれたし、もしまたLAで演奏してくれるなら僕は必ず行くし、今度はVIPチケットを取りたいね!

BABYMETALコンサート体験記 #3: SHIOKA
私のBABYMETALコンサート体験ね。そうね...なかなかの体験だった事は間違いないけど、それがコンサートだったのかどうか定かじゃないわ。おそらく80%はアイドルで20%はメタルなコンサートになると期待して参加してたから、いつもどおり前列のセンターに位置どっていたの。実際には90%メタル、10%アイドルで、私は巨大でエネルギッシュなモッシュピットの前方に居ることになってしまった。女の子達の素晴らしさは聴こえていたけど、ほとんどコンサートを見る事は出来なかったわ。柵に押しつけられたり、観客の流れに逆らう事に必死だったから。

コンサートの間中、身体のあちこちに肘打ちを喰らったり、乱暴に押しのけられたり、押しつぶされたり、はては顔に蹴りまで喰らったわ。「イジメ、ダメ、ゼッタイ」の時に観客がWall of Deathをはじめて、それとも全力で戦った。他に成す術がなかったんだもの。会場から出る時には今までのコンサートで一番酷い疲れと痛みを味わう事になったわ。そして私が言える事は...それはアメージングだったってこと!

BABYMETALを必ずまた見にいくわ。彼女達の生歌は一流だったし、彼女達のつくりあげる空気は全くもって他にはない独特なもの。

会場は熱くて心地よいものじゃなかったし、前方ではみんな水の入ったボトルを回し飲みしてたわ。汚いなんて言ってられない。生き延びるためよ。コンサート会場から出たらすぐにTシャツを買いにいかなきゃならなかったわ。私のシャツは汗で30ポンド以上も重くなってたし、それが誰の汗かもわからない状態だったから。

そのコンサートは私が予想してたものとは全くもって違うもので、最高で、今日に至るまで最も記憶に残る体験だったわ。

BABYMETALコンサート体験記 #4: HENRY T
コンサートを待つ間はとても楽しいものだった。友人達に合う事ができず行列に並んでいる間も日本文化に非常に親しんだ人と語る事が出来た。彼の日本のゲーム業界での仕事について語ったり、お互いの日本での旅行についての体験を語り合ったりしたんだ。

僕の友人達が到着したので行列の後ろへと並びなおすと、他にも数週間前にJ-Popサミットフェスティバルで会った人達とも会えた。うち何人かで周囲を捜索した結果、BABYMETALが会場で練習してる様子を聴くこともできたよ。

行列が進みはじめた時、BABYMETALのアメリカ仕様の旗が売られているという話が聞こえてきてエキサイトしてた。カウンターを入口付近に設営してたから、中はてんてこ舞いの様子だった。そのマズい設営プランのせいで買うつもりだった多くの人々が旗を買えずにいた。

僕らが欲しい物を買えた頃にはフロアのステージ前方は既に4分の1が埋まった状態だった。勇敢な友達は真のBABYMETALコンサートを体験しようと突っ込んでいった。残った僕らはフロア側方の20フィートのスピーカーの前に陣取った。

僕自身がヘヴィーメタルのファンではない事はわかってはいたけど、その夜にその事実を再確認する事になった。幾つかのアップビートな曲は楽しめたし、女の子達はアメージングだったけど、コンサート自体より友達と一緒にいたり彼らがコンサートを味わっている様を見る方が楽しめた。

フロアは満員で身体に身体が折り重なる状態だった。ボディコンタクト、そして熱と汗に満ちていて、フロアから戻ってくる知り合いはみんな文字通り汗でずぶ濡れで、その汗の半分は他人のものだった。概してそれは記憶に残る夜になったし、体験できた事は喜ばしい事だったけれども、BABYMETALのコンサートにまた行く事にはならないだろう。

BABYMETALコンサート体験記 #5: KIXI
僕はBABYMETALのコンサートに圧倒されたよ!僕にとって初めてのヘヴィーメタルのコンサートだし、モッシュピットに入るのは尚の事だ。モッシュピットの中がいかにクレイージーだったかは決して忘れることはないね。(笑)BABYMETALがパフォーマンスするのを近距離で見る事はアメージングだったし、僕らは最前列に居れたんだ!彼女達はファンタスティックなパフォーマーで、観客を本当に巻き込んでいたよ!メギツネでの彼女達のダンスには魅了されてしまった。みんなもずっと合わせて歌いながらヘッドバンギングしてた。その夜、僕にとって最も気に入ったパフォーマンスは「おねだり大作戦」と「いいね!」だったけど、本当に全てがアメージングだった。それからライブバンドにも賛辞を送るよ!BABYMETALのライブをまた見れる日が待ちきれない!

BABYMETALコンサート体験記 #6: ALBERT
BABYMETALに間違いなく興奮しまくっていた。俺は第一にヘヴィーメタルが本当に好きだし、それとアイドルが合わさるという事は気に入るに違いない音楽だって事だ。コンサートについて言えば、メタルというよりもっとアイドル的な物になるだろうと思っていた...どんだけ見当違いな予想たててんだよ、俺は!(笑)アイドルファンもそこにはいたけれど、コンサート自体は実質的にアイドルというよりもっとメタルなものだった。バンドは素晴らしく、女子達もファンタスティックだった。

それから音楽にちゃんと反応していた観客もアメージングだった事も述べておかなきゃならない。Wall of Deathが行われた「イジメ、ダメ、ゼッタイ」がハイライトだった。身体のどこもかしこも痛み、誰のものか検討もつかない汗まみれでライブ会場を後にする事になったけど、本当に楽しかったし、出来るなら彼女達をまた是非とも見にいきたいよ。

ソース: https://pdf.yt/d/q_dBs84PMfn_W3IO (PDF / 57MB)

【REDDIT】来たれ BABYMETALファン転向者達

2014年11月19日に投稿されたトピック。20日0:00時点までの投稿から抜粋して紹介。
レス順の前後を一部編集しています。

MakesYuSmile (トピ主):
ちょうど最近一人のメタルエリートを転向させたよ...彼は今や断じてメタルレジスタンスの一員だ。ここの転向者達はいるかい?どっちつかずになっている状態の奴らの事じゃない。俺が言ってるのは最初はBABYMETALのアイディアそのものを憎んでいたのに、今やこのSUBREDDITを明日がもうないかのような勢いで覗いてる奴らのことさ。来たれ転向者達。

superlatived:
その彼をどうやって転向させたんだ?

MakesYuSmile (トピ主):
彼は俺の親友の1人で正統かつハードコアなメタルヘッドなんだけど行き過ぎちゃってるタイプで、BABYMETALの悪口を俺に言いまくったり、俺がなんか言う度にBABYMETALを「恥辱的だ」なんてずっと言ってきた。実際それで喧嘩にもなりかけてたよ。ある日もう我慢できなくなって、ウィンウィンの提案を奴に提案してみたんだ。LEGEND 1997のディスクを奴に貸して「必ず全部とおして見た上でちょっとでも気に入らなかったらお前に100ドルやるわ」って言ってやったんだ。そんでもって握手。次に奴と会った時にどうだったか聞いてみた。気に入ったとは言わなかったけど、素晴らしいことにメタルエリートっぷりを貫くなら貰えたはずの金を請求してこなかったんだ。だからその時点で光明があるって思ったね。一週間後、彼はBABYMETALのアルバムを貸してくれって言ってきたよ。そして数週間後、奴の携帯の壁紙はMoaになってた。転向完了。

ShadeSlayr:
良くやったぜ :) Moaの魅力を拒絶することなんて誰もできないよ!

spacedogmack:
俺の兄弟はBABYMETALをカスだってずっと言い続けてんだ。ニューヨークでのライブに連れてった次の日の朝、BABYMETALのポスター(ブートレグ)がV.I.Pバッジと一緒に壁にかかってたよ。BABYMETALのアルバムは買わねえとか言ってるけど、もしまたライブに来るなら絶対行くってさ。

inoCT:
彼女達を嫌っていたとは言わないけど、Sonisphereで彼女達を見るまでは極めて懐疑的だったよ。俺はいつもメタルエリート達を冷笑してきてはいたけど、BABYMETALについての最初の反応はエリート達に対して疑問を投げかけていた自分の偽善っぷりを認めざるを得ないものだった。
だが今はヘビーメタルレジスタンスの一員である事に誇りをもってるぜ!

sevee:
2012年にド・キ・ド・キ☆モーニングのPVをたまたまクリックしちゃって、20秒で見るのを止めた。今まで見たり聴いたりしたものの中で最も幼稚な糞だったからさ。そこから2013年のメギツネの発売まで早送り。メタルヘッドの友達が俺に聴かせてきたんだけど、気に入らねえって言ったよ。元々BMなんて大嫌いだしとかなんとか言ってね。その晩に家に帰ってから俺がやった事はみんな想像つくだろ...
でも正直に言って元々韓国の音楽ばっか聴いてたからファンになるのは簡単な事だったよ。アジアの音楽が俺にとってのタブーではなかったからね。

KitsuneUp:
俺とBABYMETALの出会い方もビデオも反応も含めて同じだったよ。数日後にYouTubers Reactを見て、もう少し調べてみた。ギミチョコ!!、いいね...その週はずっとBABYMETALを見てたんだが、その中で悪夢の輪舞曲と出会ったんだ。俺がBMで一番好きな曲さ。そしてそれから少し後、Kami BandとのSummer Sonic2013のビデオ...そして8ヶ月後の今、次のヨーロッパツアーの開催を待ち望んでるってわけだ。

TheVoiceoftheSilence:
第一印象が全てだよな。
彼女達の最初のシングルが発売された時、Nu Metalを越えてくるなんて予想だにしなかった。
一年後、IDZを聴いて全てが変わったよ。

anomoi:
BMはYouTubeのおすすめ欄にずっと挙がってはいた。ド・キ・ド・キ☆モーニングを数秒見ただけで、また見ようとは思わなかった。俺は元々日本のアイドルについて懐疑的だったし、殆どのアイドルグループを避けてきてた。(E-girlsとか一部の例外はいるけど、制服ダンスのビデオを見たいってのが理由だったし)それから数ヶ月後、ふとライブビデオを見てみようって思ったんだ。そして今に至る。俺がBABYMETALを好きな理由はSuがいるからだろうな。

wasneeplus89:
前にもここで言ったことあるけど、元々俺は音楽に関してはスノッブでメタルとJ-POP(特に後者)を嫌ってたから、こんなにもハマる事になるなんて思いもよらなかった。良い物を聴き分ける力はあるって自分では思いたいところだね。:)

DethMetLKhaos:
俺は彼女達の名前と一緒に必ず並ぶ糞みたいなコメントを投稿する側になるキワキワのところにいた。ありがたい事にそうはしていなかったけど。J-POPとメタルを融合するというアイディアを見極めることが出来てなかったんだ。ギミチョコ!!を最初に聴いた時、このバンドから出来うる限り距離をとろうとしていた。4ヶ月後に彼女達の名前が頭の中でまた浮かんできた。だから違う曲を聴いてみる事にしたんだ。それがIDZだった。その驚きのギターワークとSuの信じられない程の素晴らしい声に一瞬でぶっ飛ばされて、すぐに次の曲を見てみた。今度はメギツネだ。メロディーのキャッチーさ、ヘヴィネス、そしてボーカルパフォーマンスで完璧にヤラれた。それからアルバムを買い、Facebookページに「いいね」して、YouTubeチャンネル登録し、このSUBREDDITにも登録。そして俺はファンになった。

ThisIsReLLik:
なんで嫌いになんてなれるんだよ?超日本的で最高じゃん。最初に聴いた時からずっと変わんないな。

KitsuneUp:
多くの人にとっては(BABYMETAL以前の自分にとっても)BABYMETALのJ-POP要素はウザったいんんだよ。今やBABYMETALのメタルとJ-POPのルーツ両方が好きだけど、殆どのメインストリームのJ-POPにはまだ慣れないよ。ヘイターの連中がそのウザったいと感じる気持ちを怒りのコメントに転換してるのは、奴らが6歳児レベルの成熟性しか備えていないからさ。

guysomeplace:
そのコンセプトは馬鹿げてると思い、うまくいくはずなんてないと思っていたけど、彼女達の音楽を聴いてからというもの素晴らしいと思いつづけているよ。笑える事にBABYMETALは30歳を越えたメタルヘッズからは嫌われてないんだよね。ネット上で見られる憎しみは、メタルを理解してないと俺には思えるもっと若い客層からのもんだ。メタルが80年代にグラム期を経ていたり、メタルってジャンルには芝居がかった手法やわざとらしい振る舞いこそ常に付き物だって事を一切知らないんだろうな。

ソース: http://www.reddit.com/r/BABYMETAL/comments/2mnmss/come_forward_you_babymetal_converts/

2014年11月19日水曜日

【KERRANG】BABYMETALが読者投稿ページを占拠!





KARIM (E-mailにて):
やあ BABYMETAL。今やってる事をそのまま続けてね - 君たちは最高だよ!エジプトから僕もキツネアップだ!

BABYMETAL:
KARIM、あなたも最高ですよ!BABYMETALを聴きつづけて下さいね


JORGE BUSTOS (E-mailにて):
やあ BABYMETAL。君たちは過去3年で最もお気に入りになったグループさ。間違いない!この写真は君たちに捧げた僕のタトゥーだよ。どれだけ君たちが僕の人生に影響を与えたかを示すものさ。

BABYMETAL:
これは本当にクールですね!私たちはファンの皆さんのタトゥーを見るのが大好きですし、あなたのタトゥーも素晴らしいと思います。このタトゥーがあるという事はBABYMETALがいつもあなたと一緒にいるという事ですよ!


CHLOE バーミンガム:
やあ BABYMETAL。ロンドンのKentish Town Forumに来た時にあなた達のライブを見て人生が変わったの!今までいったライブの中で一番のショーだったわ。照明や素晴らしい演出、そしてあなた達の曲が英語ではないのに、そこにいた一人一人全員が一緒に合唱してヘッドバングしてた事にも感銘を受けたわ。私の夢は自分自身でカワイイメタルバンドをはじめる事なんだけど、自分と同じような音楽を好きな友達がいないの。誰か見つかるまでベビーヘッドバングとキツネを練習しておくわ。最高の存在でいてくれてありがとう!

BABYMETAL:
クロエ、いつの日かBABYMETALである私たちに会いにきてもらえば、あなた自身もBABYMETALになれるかもしれませんよ!あなたのバンドメンバーが見つからなければ日本へ来てください。4人目のメンバー探してたっけ?オンリーザフォックスゴッドノウズ。


匿名 (E-mailにて):
やあ BABYMETAL。君たちは僕にとってメタルというジャンルに起きた最もお気に入りの物だよ!LAに戻ってきてくれるのが待ちきれないよ。キツネアップ!

BABYMETAL:
私たちも本当にLAにまた行きたいです。このライブの事をとてもよく覚えています。空調が壊れてしまって、とんでもなく暑かったのですから。ライブにはたくさんのメタルファンが来てくれていて、モッシュやクラウドサーフがたくさん起こってましたね。それは今までで最も熱いライブの1つでした - 文字通り!


ANNA (E-mailにて):
やあ BABYMETAL。これは年の頃8週目のスパニエルの子犬で、名前はBeanaっていうの。私が先週のKERRANGを読んでいたらよじ上ってきたから、雑誌と一緒に写真を撮ってみる事にしたわ。雑誌と丁度同じサイズよね!

BABYMETAL:
これはとってもカワイイ!!!ANNA、あなたの犬は超キュートだと思います!ワンちゃんに次の号ではBABYMETALの記事だけ読むように伝えてね?


JOSE-METAL (E-mailにて):
やあ BABYMETAL。コンニチワ!JOSE-METAL(DEATH!)僕の描いた絵を見せたいです。BABYMETALを初めて聴いてから、絵や漫画やPhotoshopでの編集をずっとやっています。それ以上に君たちは僕の人生を変えてくれたよ!勉強をしなくちゃならないので、ずっとニュースを追い続ける事はできないけれども、勉強も頑張っているし、バンドの曲もいつでも聴いてるよ。学校でもね!だから本当にありがとうって伝えたいんだ。健康でいて、そして成功を続けていってね!

BABYMETAL:
JOSE-METAL、勉強しながら私たちの音楽を聴いているなんて衝撃です!でもBABYMETALを聴くことで気持ちが研ぎすまされるかもしれませんね。それとYuiMetalがあなたの絵がとても良いって言ってますよ!


NICOLE (E-mailにて):
やあ BABYMETAL。私の後ろにあるのはポスターよ (その内1つはもちろんKERRANG!のやつ)

BABYMETAL:
ワオ あなたのTシャツも素晴らしいですね!BABYMETALをサポートし続けてくださいね!




こんな漫画も掲載されています。「FOX」と「FUCK」をかけてるのだと思うのですがどうもイギリスのこういった漫画のジョークはわからない・・・うまく訳せません。申し訳ない。

【海外ブログ】BABYMETAL LONDON 08 November 2014

コメントでリクエスト頂戴した"STRANGE THINGS ARE HAPPENING"というブログによるBrixton Academyライブレポートの翻訳です。
DAVID FLINT著

まず最初にネガティブな事を吐き出しておこう。(中略: 筆者が会場につくまでの行動など)

そこからBrixtonへと直行すると、すぐに何かがおかしいとわかった。午後7時に到着したのだが、午後6時半開場にもかかわらず会場の周りから続く道まで行列が伸びているのだ。軽く飲んだ後7時半に再訪。行列は未だ凄まじい。なぜこんな事になってるんだ?観客を入場させるのにどれだけの時間がかかるんだ?答えは「数時間」。無愛想で不愉快かつ攻撃的な様子の用心棒の集団が全ての観客に空港レベルの検査を実行している。馬鹿げている。- Academyはなぜこのような事が必要だったのか説明する義務があるし、他の会場でこのような事はなかったのだからコントロールフリークな糞みたいな処置だと言わざるをえない。もしこれが法的にや契約上要請されたものだったとしても、入場スタッフによる更に酷い対応の弁明にはならない。ずぶ濡れで身体が冷える中、テロリストのように取り扱われ、ライブが始まる前に皆の気をめいらせていた。

まあ、いい。前向きで上向きな話をしよう。

今年BABYMETALを見るのは今回で二回目。この文をタイプする事になるとは6ヶ月前には決して思いもよらなかった。ひっきりなしに怒り哀しんでいるメタル純粋主義者にとって、バンドの存在自体が彼らの愛する全てへの脅威だ。(そして悪意に満ちた差別主義、女性蔑視、そして児童性愛妄想症をもって彼女達を非難する - なぜなら彼らは女性がフロントに立つバンドは性的な対象としてしか評価できないからだ。BABYMETALがなんら性的な要素を呈していないにしても。)そのBABYMETALのジャガノートは止まるところを知らないようだ。Academyはこの夏に演奏をしたForumの2倍の大きさであり、マーキー(訳注: 劇場入口の題目を掲げられるひさし部分)にはソールドアウトと掲示されていた。これは偽りではないだろう - バルコニーがどのような様子だったかはわからないが、下はもう数人の人も入れられないほどに圧迫されていた。そして前回同様、多種多様な観客から成り立っている。: J-POPファンが熟練メタラーと肩をすりあわせ、エモキッズ、インディータイプ、そして好奇心ありありの傍観者達がいる。そして前回同様、ファンはいつでも自然と燃えあがれるようにエキサイトした状態だ。BABYMETALはすぐさま消えていくギミックだという考えがメタルエリートに染み付いているが、しかしここのファンのすっかり熱狂的な様子を見るに考慮に入れるに値しない。ポップスとの繋がりに(訳注: 熱狂する理由が)あるのかもしれない。 - 間違いなくメタルヘッズには見慣れないレベルの献身的な愛情だ。理由がなんであれ、ここに居る大半の人々にバンドは愛されている。 - そしてそれは未だにイギリスでは音源をリリースしていないバンドへのものなのだ。人々はもの珍しさへの好奇心で前回のライブには参加していたかもしれないが、Forumにいたほぼ全ての人が最後には完全に(訳注: ファンへと)転向していた事を保障できる。そこには僕自身も含まれる。前回のライブの熱烈なレビューと今夜のライブへの参加が証明だ。激怒する「真のメタラー」は決して理解はしないだろうが、それでも構わない。 - 彼らが音楽的価値有とするものに僕もしばしば当惑させられる事もあるのだから。

僕は今回のライブが前回と比べてとりわけ違うものになるとは期待していなかった。 - 驚いた事にバンドは1枚のアルバムから選曲する事になるのだから。音楽的要素はほぼ同一となる。しかしより大きな開場は更に劇場型スペクタクルを表現し得るだろう。Forumでは本質的に飾り気の一切ないライブを見たが、ここには簡易的なステージセットがある。 - ライブの初まりと共に女の子達がせりあがってくる金属製のウォークウェイと階段だ。妙な話だが、Forumでの単純なカーテンドロップでの登場に比べて、少しドラマチックさに欠けていたが、更なる舞台上の動きが可能になっているし、MoaとYuiのその小さな姿も皆から確実に見えるようになっている。またパイロテクニックと更に贅沢な照明ショーが随分と劇的な感覚をこのイベントにもたらしていた。僕の仲間達(Oliver Morris、FAB PressのHarvey Fenton、そしてNucleus FilmsのMarc Morris)は後に音楽的エクストラバガンザ(訳注: 19世紀にイギリスで人気があった娯楽劇の一種。主として神話やおとぎ話やそれに類する現実離れのした物語を,音楽と派手な衣装や装置で見せる)そしてライブアクションアニメと評していた。おそらく彼らの評ははその魅力の一部を明確にしているだろう。BABYMETALの事を造られた存在だと訴える事は、その点を多いに見過ごしている事となる。これは極めて複雑なジャンルの融合と著しくキャッチーなメタルの曲を期せずも特色とした、歌とダンスがフル活用された他に類を見ない劇場型スペクタクルなのだ。

セットリストは殆どの箇所で以前のライブを追うものとなっている。Kami Bandが彼らの持てる力を見せる2箇所のパート、SU、そしてYui&Moaによるソロスポット、クレイジーなダンスルーチン、加えて狐の神にまつわる神話を拡充する地獄のようにマッドな映像のセグメント。最後に至るまで多彩で、アンコール前のイジメ、ダメ、ゼッタイがメインセットにエネルギッシュなフィナーレをもたらし、そしてヘドバンギャー!!がアンコールで続く。そして素晴らしいもてなしが運ばれてくる。 - 長く、率直には理解しがたいメタルレジスタンスPart2の終わりとPart3のはじまりを告げる映像から新曲The Oneが紹介され、このライブで初披露されたのだ。その上どうやらDragonforceのメンバー達とのコラボレーションらしい!殆どのバンドならば誰も聞いたこともない曲でライブを終わらせる事にナーバスになるだろう中、
多くの他の曲でもそうしていたように観客は最後には心から共に歌っていた。

確かに全てが良かったわけではない。音響は雷鳴のようにラウドだったものの幾分こもって聴こえ、ボーカルのミックスバランスが低すぎた。この会場においては珍しい問題ではないと聞かされてはいたが、Forumと比べて音楽的な感銘は低くなる事となった。そして観客は静けさが必要となるシーンでも絶え間なく騒がしく、お祭り的空気が過剰であった。フロントから何人引きずり下ろされたか、何人気絶したかや、酔っぱらいによる嘔吐物の数でロックンロールの価値が決まるという者なら感銘を受けただろう。

しかし音響面はさておき、BABYMETALのライブは素晴らしく、他に類を見ない体験であり、今までに誰もが見た何とも違うものであった。メタルというジャンルは新たなファンを獲得するべきでないと考えていたり、新しいアイディアに取り組むことに怒り狂うメタルファンがいる一方、BABYMETALそして彼女達が先導する全ての「カワイイメタル」ムーブメント(近い内にこの事については書く)は、本当に長くの間停滞していたジャンルに表れた最上の物である。
「これはスペクタクルだわ!」2曲目が終わった頃、僕の側方にいた女性が叫んだ。僕もそれに同意する。僕たちがまたBABYMETALを2015年に見れる事を願っている。

ソース: http://www.strangethingsarehappening.com/babymetal-live-brixton-review.html

2014年11月18日火曜日

【METAL HAMMER】Babymetal return to the UK for a sold out London show


DOM LAWSON著

BABYMETAL現象がネット上の一時的流行に過ぎず、束の間メタルコミュニティが経験した逸脱であったと望んでいた人々にとっては、今夜のライブは不安を覚えるものであっただろう。現実にはBrixton Academyは満員となり、そしてさらに重要なことに、大多数の客は明らかにメタルヘッズ達であった。

日本製ジャンルミンチ機の登場を待つ間、Dragon ForceがPAから鳴らされ、騒々しい合唱が群衆から噴出し、Iron Maiden、SlayerやMastodonのTシャツを着た数えきれない客が居る事で、筋金入りのメタルファンはBABYMETALの存在そのものに異を唱えるべきという観念を相当に消し去っていた。それどころか今夜の会場は高揚と圧倒的な歓喜の雰囲気に充たされており、幸福感に満ち、常ににこやかに笑っている観客の前では論議も意味をなさない。もしそれに反意を唱えるというのならば...そうだな...君達は俺達を近所のパーティーには招かない方が良いだろうね。

パフォーマンスについて述べるなら、SU-METAL、YUI-METALそしてMOA-METALのためのコープスペイントが施され白のローブに身を包んだ4人の匠達による雷鳴のような音のバックドロップは、今夜、猛攻を形作り、巨大な鋼鉄クランチと高速の指さばきによる速弾きと共に、なかなかに素晴らしいという状態からまるで欠点のない状態へと進歩していく会場の音響に支えられ、伝染性のポップなメロディーの土台となっていた。しかし依然として全ての狂乱の様相は主に女の子達自身の生き生きとしたエネルギーに依るものだ。SU-METALはライブを通して上質な声をしており、幾つかのポイントで観客に「Make some Noise!(騒げ!)」とはっぱをかけ、2人の仲間達が精密なダンスの動きときらめく笑顔を見せる中、4の歌やメギツネといった曲においては完璧なピッチの力を誇示する。
字幕付のナレーションと共にバンドの巧妙かつ馬鹿げた幕間の映像に歓声を上げたり、不埒なWALL OF DEATHへと挑んだりとしている間に、ファン達はこの狂った世界へと更に深く浸っていき、数ヶ月前に全ての不偏や冷淡なクールさを窓から投げ捨てた事によって得た新鮮な快活さを味わい徹底的に武装解除させられるのだ。

今夜のステージ装置や爆発は最低限の物だった - 俺達はBABYMETALが来年ここへとフルステージのライブと共に帰ってきてくれる事を願う事しかできない...そして、ああ。それは必ず実現する - しかしそれでも(訳注: 今夜のライブの)全ては本物であったと感じられるものであり、スリリングで漫画のようなスペクタクル、気どりのない若返りの力、シニカルでない楽しさがそこにあった。

BABYMETALの向かう道には好意が津波のように押し寄せている。素晴らしく恍惚的なバージョンのイジメ、ダメ、ゼッタイとヘドバンギャー!!の後、彼女達は生まれたばかりの新曲The Oneで幕を閉じたのだ。幸いにもその新曲はターボ加速された燃えるスピードメタルアンセムで、ただちに口ずさめるリフレーンを備えている。このような曲があと幾つかあれば、2枚目のアルバムによってBABYMETALは国際的な大スターになり、希望をもって言えば中傷者達は自らの皮肉な批評の中溺れいく事になるだろう。
なにか楽しい事が欲しいって?悪いね。今夜俺達は全部いただいてしまったよ。

元記事投稿: 2014年11月10日
ソース: http://metalhammer.teamrock.com/reviews/2014-11-10/babymetal-live-in-london

【GRAMMY.COM】Babymetal At Hammerstein Ballroom


Randee Dawn著 New York

決してティーンエイジの女の子達の力を見くびってはならない。より重要な事は、二人のギタリスト、ベーシスト、ドラマーからなる4人編成のバンドにバックアップされ、長いお下げ髪で赤いペティコートスカートに身を包んだティーンエイジの女の子達の力を決して見くびってはならないという事だ。

その誰にも止める事のできない力があなたの前に表れたならば、身を引き、- BABYMETALとして知られる - グループがその夜を切り刻んでいくのを存分に楽しむのが懸命だ。

BABYMETALとは一体誰だ?彼女達は日本人の女の子達(中元すず香 16歳、水野由結そして菊地最愛 15歳)で、そのファッションの一部はゴスとハラジュクスタイルに影響を受けたものであり、シンセ満載のJ-POPと本気でダークなスラッシュ的メタル(と時折ちょっとだけレゲエ)が混ざった音楽からなるトリオだ。そのプレハブ式バンドは海外で建設され、セルフタイトルデビューアルバムを2月にリリースし、「ギミチョコ!!」や「ヘドバンギャー!!」といった曲でLADY GAGAとアメリカのリスナー達、その双方を魅了した。

そして11月4日、彼女達は過去に記された全てのメタルのトリック(プラスそれ意外にも幾つか)をHammerstein BallroomにおけるNew York初パフォーマンスに持ち込んだ。どんな物でもBABYMETALは持ち合わせている。6フィートの爆炎?ある。花火?ある。ストロボライト?ある。長尺のギターソロや「全てのメタルの道はアメリカへと通ずる」といった誇張された神話的表現に満ちた巨大なLEDスクリーン?ある。重ねてある。

しかしBABYMETALのレディー達は決して楽器を持ちはしない(匿名のバックアップミュージシャン達が重責を担う)。その代わりに彼女達は堅く結ばれたグループとして二段式ステージから浮上し(この夜を通してメンバーはトリオ、デュオ、そしてソロとして歌う)、メインステージへとパッと表れ、ほぼ全て日本語で歌いながら、丹精したダンスルーチンで回り、動くのだ。すでにファン達は全ての言葉や正しいハンドジェスチャーのやり方を知っている - 言語の違いは壁ではなかった。

BABYMETALを説明すれば認知的不和が示される: キュートなティーンエイジの女子達がチョコレートを食べる事について超キャッチーなサビを歌っていると同時にハイパーマッチョなデスメタルの騒音が鳴り響く。しかしそれが機能しているのだ。そのレディー達は著しく見ていて楽しい存在で、ヘッドバングを呼ぶノイズから、踊れる激しいポップへと移行し (「ウ・キ・ウ・キ☆ミッドナイト」)、そして(彼女達にとっての)パワーバラード(悪夢の輪舞曲)へと進んでいく。

もしBABYMETALについて何らか芳しくない事があるとするならば、多少予定調和すぎるライブのようにも見受けられた事だ。(彼女達がファン達に高いキーキー声で会えて嬉しいと伝えた)最後に至るまでは観客とのインタラクションはない。しかし言葉の壁を鑑みれば理解出来得るかもしれない。しかし「ギミチョコ!!」をYouTubeのパフォーマンスを見ることとライブのパフォーマンスを見ることは実質的には同じである。また(訳注:そういったライブらしい)自然さの欠落は観客の反応を損ねてはおらず、時々に起こったクラウドサーフを止める事もなかった。

結局のところはBABYMETALの真の驚きとはこれであった: 振り付けされたキュートさの裏に横たわるのは、そのレディー達がハードにロックし、ラウドにロックしており、成すべき事をやり遂げているという事実だ。統計や購買力といった事に依らず彼女達がパワフルなのだ。そのラウド、赤裸々、怒りの特性を保ったまま、伝統的に「男」の音楽を転覆しているのだ。彼女達は女性だ。その咆哮を耳にするべし。

セットリスト:

BABYMETAL DEATH
いいね!
ウ・キ・ウ・キ☆ミッドナイト
悪夢の輪舞曲
4の歌
Catch me if you can
紅月
おねだり大作戦
メギツネ
ド・キ・ド・キ☆モーニング
ギミチョコ!!
ヘドバンギャー!!

アンコール:
イジメ、ダメ、ゼッタイ

(Randee Dawnはニューヨークを基盤としたエンターテイメントライターであり、New York Times、Los Angeles Times、Variety、NBCNews.com、そしてEmmy Magazineに寄稿している。彼女のショートフィクション作品は3:AM Magazineとポッドキャスト「Well Told Tales」に寄稿されており、The Law & Order: SVU 非公式キャンペーンの共同著作者でもある。)


【METAL HAMMER】THE KIDS ARE ALLRIGHT(NAPALM DEATHベーシストShane Embury寄稿)



 BABYMETALを見つけたのは、いつも新しいバンドを探す時と同じ方法だった - フェスで人々が話している事や、ウェブサイトのニュースフィードから見つけたり、妻が日本人だから現地から口コミが伝わってきたりもする。俺はあらゆる音楽が好きだから、異なるタイプの物を聴く事にも否定的ではなく、BABYMETALを初めて聴いた時には興味深いコンビネーションだと感じた。

 バイオハザードやファイナルファンタジーといったゲームの音楽を鑑みれば、メタルと日本の「ポップアイドル」を誰かが組み合わようと考えた事には正直に言って驚きはなかった。それは日本文化を非常に象徴的に表している事だ。もう何度も日本をツアーでまわっているが、BABYMETALは東京・渋谷のストリートを歩いている際にスピーカーから爆音で鳴り響いていたバンドを思い起こさせる。

 既にグラインドコアを聴いている若いキッズの事を俺は知っている。8歳や9歳の子を連れて俺たちのライブに来る人々もいる。そしてBABYMETALは俺たちがやっている事より、明らかにずっと受け入れられやすい。これが悪い事だとは思えない。いま8ヶ月になる女の子が我が家にいるが、彼女がBABYMETALや同じようなバンドを聴きながら踊りはじめたとしても俺は一向に構わない。

 Slipknotはヘヴィーなギターを大量の客へともたらした。SlipknotファンとNapalm Deathファンは重なる事もあれば、全く異なっている事もあるが、いずれにせよ彼らは(訳注: Slipknotを聴く事で)ヘヴィーなギターやドラムに慣れ親しみ、その事が後に他のバンドを探し当てる事への助けになっている。同様にきっとBABYMETALは若いキッズにとって垣根を越える存在になり、ヘヴィーなサウンドへと慣れ親しませるだろう。

 いくらかの人々はBABYMETALがメタルに分類される事に腹を立てている。なぜだ?なぜ不快に思うんだ?メタルとは巨大なジャンルだ。クロスオーバー(訳注: 垣根を越える / 交差する / 乗り換える等の意味有)するあらゆる種類のバンドがいる。Evanescenceのようなバンドもいれば、フォークメタル勢もいる。馬鹿げてるって思う人もいくらかいるだろうが、俺は否定的ではない。好きにはならないかもしれないが、ヘヴィーなギターが異なる様式で使われている事を興味深く捉えている。

 あまりにも多くのクロスオーバーするバンドがいる為、俺たちはメタルの中でどの立ち位置にいるのかと疑問を抱く事も時にある。自分自身に問いかける。「10年後はどうなっているんだろう?」とんでもない事になっているだろう。だから俺にとってBABYMETALとは非常に励みとなる存在だ。結局のところ、20年前にクロスオーバーしたバンド達が整えた道を辿り、今のバンドたちは「OK これとこれを組み合わせてみよう!」と言っているわけだ。そうしていくべきだろう?それのどこに問題がある?常にMANOWARみたいにありたいっていうのかい?いやMANOWARの事もある程度好きだが、俺は新しい音楽も見つけ出したいんだ!

 メタルではないって言っても構わない - ただしそれは戯言だ。俺が聴いてきた「真のメタル」とされる物でBABYMETALより酷い物もある。フェスに行った際「うーん。ありがちだな。」と俺が感じる物に反して、BABYMETALは独特だ。

 1987年にArena(訳注: 英BBCのドキュメンタリー番組)のヘヴィーメタル特集で、Napalm Deathが古き良きアクセルより放送時間が長かった事に、Guns N' Rosesのファンが怒っていた時の事を思い出させるよ。俺たちは進歩的に何か新しくて興味深い事をやっていたわけだ - それを気に入るかどうかとはまた別の問題だ。

【METAL SUCKS】METAL SUCKS PODCAST#64

相当意訳しています。またMetal Sucksエディターとしてまとめていますが、実際には2人の質問を1つにまとめています。

Metal Sucksエディター(以下MS):
先週Metal SucksのシニアエディターAnso DFを招いておこなったPodcastでBABYMETALについて興味深い話をきいた。今週ももっとアクセス数稼ぎたいし(笑)BABYMETALのエキスパートを招いて話を続けよう。ヴィンス・ニールステイン(以下VN)だ。

VN: 
先週のPodcastでのモントリオールでBABYMETALを見た話、超うらやましかったよ。でも彼女達はまたアメリカに戻ってくる。今度はNYでショーがあるんだ。エキサイトしてるよ。

MS:
普通はNY、LA、シカゴでライブやって帰るよね。

VN:
前回は不思議なことにNYでやらなかったんだ。Facebookにはブルックリン橋で撮影した写真をあげてるのに・・・あぁ 俺はこういう事知ってるくらいこのバンドを追ってるんだよ(笑)なぜか彼女達はライブをやらなかった。理由はわからないけど。でも戻ってくる事になって嬉しいよ。バンドにハマってるし、アルバムにもハマってる。BABYMETALの全てが素晴らしいと思ってる。

MS:
君だけでなく一般的に皆が皆BABYMETALにエキサイトしてるように見受けられる。

VN:
とても多くの人々がエキサイトしてるね。新しい存在にメタルファン達がエキサイトしているけど、本当に最もエキサイトしてるのはメタルバンドのメンバー達だ。Slayer、Anthrax、CarcassがBABYMETALとポーズをとって写真を撮影してたよね。彼らもハマっていてエキサイトしてるんだろうし、他にも僕が話をした全員が全員ハマってるんだ。例えばIRON REAGANやMunicipal Wasteに所属してるLandphil。彼らはHEAVY MONTREALでBABYMETALと共演してる。NYでのライブで会った時に僕が最初に聞いたのはもちろん「BABYMETALどうだった?」ってこと。彼は「いやマジ最高だったよ」って言ってて、本当にハマってるって様子だった。メタル野郎達がみんなハマってる。メタルバンドのメンバーは常にメタルに囲まれている状態だ。どんだけメタルを愛していてもそれが古びていくのは避けられない。時には新しい何かが欲しくなる。BABYMETALはその新しさそのもの。誰も見たことのなかった何かだ。

MS:
その新しさがBABYMETALが受けている理由なの?それともメタルバンドは彼女達の若さを取り入れたいと思っているの?これは若いから受けているのか、それともBABYMETALが実際に行っている事が受けているのかどちらだろう?

VN:
どちらもだと思うよ。新しく、若く、かわいい小さな女の子達がやっているという事もあるし、日本的だという事もある。見た目、音楽性、感性においてね。そして楽しさという側面。それらが完璧にまとまって渦巻いている。どこからともなくやってきて、アメリカ人を魅了しているんだ。

MS: 
BABYMETALを誰も公に否定しないけど何か政治的な力が働いている可能性は?

VN:
そんな事はないと思うけどな。

MS:
誰一人として「こんな10代の女子連中は偽物だ!」とか糾弾しないよね。

VN:
メタルバンドのメンバーがってこと?

MS:
メタルシーンにいる誰でもさ。全員が彼女達の側についているように見受けられる。ネットにいる釣り師共は匿名だし。メタルにおいて、ある一方をみんながサポートする事は過去みられなかった事だけど、今回はジャーナリスト、評論家、他も皆が皆BABYMETALをサポートしている。

VN:
それも彼女達の独創性からくるものだと思うよ。Metal Sucksのコメント欄に「史上最低の存在」なんてコメント書き込んだり、俺の事を「ロリコン野郎」って糾弾する連中はいるけどさ。(笑)一方で言えるのは否定的な意見を表明するウェブサイトは少ないという事。他の件でも超ネガティブな意見を書いてる例はあまりないよね。

MS:
そうだね。ただBABYMETALについてはネガティブな意見が耳に入る事もないんだ。「メガデスね・・・うーん」みたいなさ。BABYMETALの裏で動いている金がまわっているとか?ジェフ・ウォーカーにも100ドル手渡されてたり。

VN:
(笑) ジェフ・ウォーカーは100ドルなんてほしがってないよ。間違いない。 

MS: 
(笑)

VN:
君たちは以前Podcastで、業界にいてプロフェッショナルになってくると誰かをこき下ろしたりしなくなっていくって話をしてたよね。まあでも・・・君が言うことにも一理ある。今のところ皆が一様にBABYMETALをサポートしている。その背景にあるのは好奇心だよ。

MS:
メタルを否定しに現れたのではなく、メタルを理解した上で誠実に活動している事も理由だよね。

VN:
それに実際つまらなければ、みんなつまらないって言う。つまらない事やってれば糞だってすぐに言われてしまうだろう。だが事実、良い音楽で、ミュージシャンシップも良く、作曲も優れているし、見せ方やライブも良い。人々は良い物として認識したんだ。その目新しさと好奇心による結果だよ。

MS:
Anso(訳注: Heavy MontrealのレポートをPodcastでしていたライター)が伝えてくれた事で気に入ったのは、彼女達がステージで見せた事が、フェスでの他のバンドのパフォーマンスに影響を及ぼしていたということ。メタルを前進させる事の重要性についてね。これこそが大事な事で「フェスで演奏するならステップアップしなきゃならない」って示したんだ。

VN:
さらに言えるのは、あれはまだむき出しの状態のショーだってこと。君たちが見てるかどうかわからないけど、彼女達は武道館でもライブをやっていて・・・

MS:
俺は見たよ

VN:
演出がヤバいんだよ!ステージの下からせりあがってきて登場してきたり、照明も凄いし、寸劇もあったり。

MS:
バックバンドについては何かわかってる?彼らはどこからきたミュージシャンなのか。聴いてると彼らは「わかってる」感じだよね。

VN:
彼がバンドにいるのかはわからないけど、KOBAMETALって人がいて、作曲もしていて、指導的な立場にいるクリエイターだ。ギタリストはマーティーフリードマンのソロバンドのメンバーだよ。

MS:
君のローリングストーンの記事で読んだよ。あれとても良い記事だったね。

VN:
ありがとう!感謝するよ。まあ、そういう本物が入ってる。間違いなく正統なメタルミュージシャン達だ。

MS:
自分の中の一部がなぜか未だに拒絶しているんだ。理由はわからないけど・・・。これが20年前、アルバムが売れてツアーが成功して、みんなが経済的に潤っていた時代でもうまくいったと思う?BABYMETALのように純粋にセルアウトしたような存在を見て、
「あのドアが開いたぜ」ってな風に見ているとは?Avenged Sevenfoldについても言える事だけど。彼らもまあドアを開けたわけで。下らなくても、計画的にパッケージされた物によって流行がどこに存在するかを見せた。BABYMETALが影響を与えるのは、ライブ?音楽?それともビジネスモデル?

VN:
言えるのはBABYMETALが成り立ち得たのは日本人だからだという事。日本的な見た目、衣装、ダンスやそういった事だけでなく、それを成す核の部分でね。これはコピーできるもんじゃない。15歳の白人の女の子をステージにおいてもうまくはいかない。

MS:
そのとおりだね。

VN:
アメリカナイズされた音楽をやっていても「なんだこのゴミみたいな音楽は」ってなる。シーンに影響を及ぼすかといわれると僕にはわからない。僕にとっては孤立した存在のように思える。パクリユニットやフォローする存在は出てくるはずだけど、大きな流行になるとは思えないな。

MS:
Unlocking the Truthは「やべえ。俺らのシマが盗られちゃったよ。」ってなってるかな?

VN:
おそらくそうだろうね。それこそ僕が話している事のわかりやすい例だよ。Unlockng the Truthにまつわるストーリーは誰もが好むものだけれども、彼らが売れるかどうかはまた別の問題だ。そこから離れれば、曲はどうなるのか、優れたライブバンドなのかという問題が出てくる。ブルックリンの地下鉄で演奏してた3人の子供達ではなく、リアルなバンドとなった時にはね。

MS:
急がなきゃならないよね。もうすぐ高校生になってしまうから。アルバム早く出さなきゃまずいよね。カウントダウンははじまってるぞ!って。BABYMETALなら5年後でも3人のメンバーを変えて活動を続けることができる。写真を見るとあの子達すでに成長してきてるよね。

VN:
そうだね。2012年と比べると年を重ねているよ。メンバーチェンジも必要になるかもしれない。(笑)

MS:
BABYMETALのモデルではメンバーを変える事も受け入れられるよね。Slayerもその影響受けてるかもしんないね。

VN:
そのためのストーリーを作り上げればいいわけだからね。元々キツネの神様がどうのこうのってストーリーがあって・・・僕にはよくわかんないけど、まあそのキツネの話もみんな気に入ってるよ。

MS:
君が日本で2週間過ごしてみて、BABYMETALが何かという事についても理解が及んだと思うんだけど

VN:
マーティーフリードマンと一緒に過ごした事でわかったことがある。彼はなぜ日本に移住したのかという事について語っていて、主な理由は日本の文化、その中でもとりわけ音楽が理由だった。日本のポップミュージックは非常に複雑で、ほぼプログレとも言える。
音はポップスなのにそこに内包されているものは非常に複雑なんだ。そういった話から興味をもって、まずはマーティーが参加している曲から聴き始めた。これがポップスだとは信じがたいようなものだったよ。100人編成のシンフォニーの上でカラフルな宇宙服を着た
5人組の女の子が踊ってたりするのに、それでもポップスなんだ。「なんだこれ!?」ってね。自分にとってはポップミュージックの異なる次元への扉を開かれたかのようだった。日本のポップス産業から、BABYMETALのようなグループが産まれる理由が理解できたよ。

MS:
なぜ日本のポップスはそのような複雑さを必要としているんだろう?

VN:
自分はエキスパートではないからわからないけれども、実験をしたり、よりクールな事に取り組む自由さがあるとは感じたよ。アメリカのポップスにはまるでないものだ。

MS:
アメリカのポップスはより基礎的といえるだろうね。文化の違いで、それぞれに異なる方程式があるだけなのかもしれないけれども。

VN:
日本の歴史を追っていけば、何が原題のポップス産業に影響を及ぼしているのかもわかるんだろうけど、それに手を出すにはちょっと今は忙しすぎる(笑)

MS:
博士号とれちゃうな(笑)BABYMETALの今後も興味深いし、なんであろうとライブがどのようなものか直接体験したいとは思っている。でも会場の後ろのほうでカメラに映らない場所でね(笑)

VN:
なにいってんだよ!僕は何があろうとマジで最前列にいくけどね。日本からのファンが陣取ってるだろうけど、絶対できるだけステージの近くにいくよ。

MS: 
悪魔について叫ぶのがかまわないなら、俺がチョコレートについて叫ぶのも何も問題ない。

VN:
悪魔よりチョコレートの方がずっとメタルだよ。

MS: